いやぁ、ウチの娘は可愛くて可愛くて。今日も写真を撮ったので、ぜひご覧ください――と思わず言いふらしたくなってしまうのが親というもの。僕も例外ではありませんが、正直なところ他人にそうされたいかと言われれば、まぁ、そのぅ、といったところなわけです。で、そんな方にオススメしたいのがこちらのChromeエクステンション:
■ Unbaby.me? Yes, Please. (TechCrunch)
Unbaby.meというエクステンションなのですが、実はFacebookに掲載された(友人たちが掲載した)赤ちゃん写真を、猫の写真に置き換えてくれるというもの。これでイライラせずに、穏やかな心のままでFacebookを楽しめるというわけですね!(僕には必要ありませんが!)
ちなみにどのような仕掛けになっているのかという話ですが、別に画像解析などといった難しいことをしているわけではなく、写真に添えられたコメントに指定されたキーワード(「私の家族です」や「~か月」など)が含まれているかどうかを見ているだけのようです(上はその設定画面)。なので精度はイマイチのようで、まぁネタとしてお楽しみ下さいといった程度なのでしょう。また同じ設定画面で、置き換える写真のジャンルも指定が可能。デフォルトは猫(cat)になっていますが、犬やウサギなどにしてしまうこともできます。
というわけでこのエクステンション、精度の問題に目をつむれば、赤ちゃんの話題以外にも活用できそうです。例えば「恋人ができました!」や「結婚しました!」といったリア充的話題から、「仕事を辞めたい」や「あいつが気に食わない」といったネガティブな話題などなど、自分が目にしたくない話は全てシャットアウト。Facebook上だけの話とはいえ(いまやFacebook上の人間関係が全体の大きな割合を占めているという人も多いと思いますが)、『閉じこもるインターネット』が警鐘を鳴らしていたような、フィルタリングによって「自分の知りたい話だけが伝わってくるインターネット」が完成するというわけです。
そもそもFacebookはSNSなので、友達登録する時点で選別を行っていると言えますが、Unbaby.meのような仕組みが普及することで、より限定的な人間関係――「興味限定型人間関係」とでも呼ぶべきものが当たり前になってゆくのかもしれません。○○さんは最新ニュースをシェアしてくれるからありがたいんだけれど、子供の話がウザいからそこはシャットアウト。××さんは深い分析をしてくれるからフォローしたいんだけど、ギャグがつまらないのでそこはシャットアウト。それはそれで便利な話のような気もしますが、自分をフォローしてくれているはずの人と現実で会って話をしていたら、どうも特定のテーマ以外は伝わっていないようだということに気付くなんてことが増えたりしてね。
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