Video iPod登場で普及が期待されるvodcasting(video podcasting)ですが、日本でvodcasting専門テレビ局が登場するというニュース:
iPod専門テレビ局「PodTV」が開局--100チャンネルを無料で(CNet Japan)
テレビ番組やコマーシャルの制作も手がけるメディアエンジンが携わるということで、番組はある程度しっかりしたものが期待できそうです(テレビ向けコンテンツ製作のノウハウが、そのままvodcastingに応用できるとは限りませんが)。
すでに同社内では、「杉村太蔵議員」専門チャンネルなど、80チャンネル以上の番組案を検討しており、まずは100チャンネルを目指す。
とのことですが、こちらはちょっと不安に感じます。占いやニュースなどといったコンテンツで「数」ばかり稼いでも、「なぜvodcastingというチャネルで配信するのか」という存在意義を見出すことはできません。チャンネル数の豊富さを競うよりも、vodcastingならではのコンテンツを開発するという「質」の方を重視した方が良いと思うのですが。
それに「数」はもはや、ユーザーに対するアピールにはなりません。一般のユーザーが、自作ビデオを自由にネット上に公開できるようになる日も近いのです:
Google To Host Home-Video Uploads (Yahoo! News - TechWeb)
既に写真の共有はFlickrという成功モデルがありますから、Google以外でもこの分野に参入する企業は多いでしょう。Blogが新聞社顔負けの記事を投稿するbloggerを生んだように、Vlog(Video Blog - 動画を配信するブログ)がテレビ局並みの映像を作成するbloggerを生む可能性もあります。
既存の映像コンテンツ作成業者に求められているのは、既存のコンテンツをvodcasting用に焼き直すことではなく、新しいスタイルのコンテンツを考え、ユーザーに提示することではないでしょうか。「PodTV」がその先駆けとなることを期待しています。
Technorati tags: vodcast, video podcast, Google
最近のコメント