Web 2.0に対する批判の中で、根強いのが「ネット広告に頼ったビジネスモデル」という点です。それでは肝心のネット広告市場の状況は、と言うと、ご存知の通り既にラジオ広告市場の規模を抜いてさらに急成長しています(電通のニュースリリース)。今朝の日経系経済新聞各誌からは、そんなネット広告の勢いが肌で感じられます:
- 好みに合ったネット広告 米大手、日本で配信--博報堂DY系と組む(日本経済新聞11面)
- メディア仕掛け人 リクルートR25式モバイル編集長 宗健氏--若手向けサイト 広告媒体に成長(日本経済新聞11面)
- 米検索大手 中小の広告に照準--地域情報拡充し囲い込み(日経産業新聞2面)
- 9円からのマーケティング--中小企業 手応えあり ネット検索連動広告(日経MJ1面)
- ネット検索連動広告首位 オーバーチュア--旬のキーワード提案力がカギ(日経MJ9面)
ざっと見ただけでも、ネット広告に関係する記事はこれだけあります(目に付いたものだけを拾っているので、見落としていたとしてもご容赦を)。特に日経MJはトップの特集記事で扱われていて、読者層の関心の高さがうかがえます。
また日経の記事「好みに合ったネット広告 米大手、日本で配信」という記事は、キーワード連動型広告に次ぐ広告手法として注目されている、行動ターゲティング広告(behavioral targeting)の大手業者が日本に進出するというニュース(行動ターゲティングについては、こちらの記事をご参照下さい:デジタルな広告たち「行動ターゲティング」)。手法の進化によって、より小額で大きな効果を上げる広告を出稿することが可能になれば、これまで広告を出してこなかったような規模・分野にある会社もネット広告を活用することになるでしょう。ネット広告の勢いは、来年以降も止まりそうにありません。
その一方で、こんな記事もありました:
Sony の落書き広告(Rauru Blog)
最近何かと失敗ばかりのSonyが、またマーケティングで失敗してしまった、という話。いくら広告が出しやすくなったといっても、内容が伴わなければ元も子もないでしょう。「一億総広告主時代(?)」が来たとき、一番儲かるのは優秀なネットマーケターかもしれませんね。
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