昨年の暮れ『Tokyo Graffiti』という雑誌を買ったことをブログに書いたのですが(関連記事:未来の自分へ)、Tokyo Graffitiと連動したSNS"graffiti"の運営をされている方がこの記事を読んで下さり、graffitiにご招待していただきました。そこでこのSNSについて、特徴などを紹介してみたいと思います(本当はもっと早くブログで書こうと思っていたのですが、怠けていて遅くなってしまいました)。
そもそもTokyo Graffitiという雑誌ですが、以前の記事でもご紹介した通り、毎号1000人の一般人が登場して、様々な意見や日常の風景を語るという内容になって います。僕は新しいサービス企画を行う上での参考になる、と思って買ったのですが、理屈抜きで楽しめる雑誌だと思います。1000人も登場するので一人一 人のコメントは短いのですが(注:様々なコーナーがあるので、中には密着取材のような形で紹介されている人もいます)、イメージ的には、ブログのランダム ジャンプをして様々な人々の日常を覗いているような気分ですね。
graffitiはTokyo Graffitiと連動したSNSですが、サイト上の解説によれば、
graffitiは雑誌“Tokyo graffiti”から生まれました。街で普通に暮らしている人たちは、どのような考えや価値観を持っているのでしょうか。
人生のこと、社会のこと、恋愛のこと。
あなたと違ったり似ていたり、graffitiはたくさんの人たちとの出会いから様々なことを感じられるサービスです。
とのこと。この説明の通り、graffitiの一番の特徴は「他のメンバーの意見が見えるSNS」であるという点です。例えば以下がトップページなのですが(クリックで拡大):
ご覧いただければ分かるように、「1日1問式日記」や「Voice」、「どっち派」などといったコーナーがあり、ユーザーが意見を書きやすい(=SNSに参加しやすい)仕掛けがされています。逆に「コミュニティ」などといったグループ化の機能はありません。ユーザーはコミュニティを通じて交流するのではなく、他のユーザーが書く日記やコメントからその人のことを知り、コミュニケーションするという仕組みになっています。
標準的なSNSでは、箱だけ用意して終わり--そこで形成されるコミュニティは数は多くても、活発に活動しているものは少ない--といったパターンが多いのではないでしょうか。例えばmixiに登録されている方、参加しているコミュニティの中で、過去1週間以内に書込みやイベントがあったものがいくつあるでしょうか?また面白そうなコミュニティを見つけて参加したら、実は「はじめまして」コメントばかりが書き込まれていた、という経験をされた人も多いでしょう。SNSはユーザーを増やすよりも、登録したユーザーに積極的にサービスを利用してもらう方が難しいものです。
graffitiでは簡単な質問を用意することで、ユーザーの参加が促されるようになっています。実際に書込みをしなくても、僕のように他の人々がどんな考えをしているのか興味があれば、ログインして他人の日記やコメントを読むのではないでしょうか。具体的に調査したわけではありませんが、「キーワードで他人の日記を探す」や「ランダムに他人の日記を読む」といった機能が用意されるよりも、「決められたお題で日記/コメントを書く」という仕組みがある方が、より他人の日記へのアクセスが促されるように思います。
まだ参加し始めたばかりなので、とりあえずコメントはここまで。また何か考えることがあれば、随時書いてみたいと思います。また面白いお題が出題された場合には、勝手ながらこのブログでも紹介してみたいと考えています。
graffitiの中の人です。
akihitoさん、ご紹介いただきありがとうございました。
あるお題に対して日記/コメントを書いた人という括りで、ゆるやかな一つのコミュニティが作られている、という見方もできそうですね。
投稿情報: okada | 2006/01/10 20:20
okadaさん、コメントありがとうございます。
遅くなりましたが、graffitiで遊ばせてもらっております。
おっしゃる通り、与えられたお題に対して、コメントや日記、写真を通じて緩やかなコミュニティが生まれていると言えそうですね。他のSNSにはない、独自の感覚を持ったSNSだと感じています。
ただ、まだ他人の書いた記事/写真に対してコメントする、という人は少ないかなと感じています。傍観者ですが、今後は個々のメンバーが発信した意見をどうやって「コミュニケーション」に促して行くかがポイントかなと思います。
などとまた勝手なコメントをさせていただきますので、graffitiの運営、がんばって下さい!
投稿情報: アキヒト | 2006/01/10 20:37