遠く離れた二人でも、同じ時間を共有していたい -- そんな恋人たちの小さな願いをかなえるのが、"Music Synchronizer"。このサービスにサインアップし、専用ソフトをインストールすれば、複数のPCでリアルタイムに同じ音楽ファイルを再生できます。例えば昨日ダウンロードした宇多田ヒカルの新曲を、自分のPCで再生しながら、恋人にも自宅のPCで聞いてもらう -- そんな「同じ時間、同じ音楽の共有」体験が可能に。チャット機能付きなので、気の合う仲間でチャットしながら、「DJ役」の選曲した音楽で盛り上がる -- なんて使い方もできます。
さらに注目なのは、音楽を日記にする"Music Diary"機能。Music Synchronizerを通じて再生したファイルの履歴を、専用サーバ上に保管しておくことができます。だから「去年のクリスマスに二人で聞いた曲を、今年も同じ時間に再生する」なんてロマンチックな体験が可能に。Music Diary機能は単独のPC上で再生した履歴も保管可能。履歴を集計して表示することもできますから、「今年はどんな曲をヘビーローテーションしたのかな?」なんてことも簡単に確認できちゃいます。
サービスの利用と専用ソフトは一切無料。ただしアップグレードサービスの"Music Synchronizer ++"に登録(月額525円税込)すれば、過去の再生履歴と一緒に、再生したファイル自体も保管しておくことができます。これならPCを買い換えた場合や、間違ってファイルを削除してしまった場合でも大丈夫。
あなたに新しい音楽体験を約束する"Music Synchronizer"。ベータテスト参加希望者は、こちらからメールアドレスをご登録下さい:
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というサービスを、昨日風呂に入りながら妄想していました(けど別に「遠く離れた恋人」がいるわけじゃありません)。カンの鋭い方はもうお分かりかもしれませんが、Music Synchronizerを通じて集められた音楽ファイル再生履歴データは、音楽業界関係者に高く売りつけます。それこそが裏のビジネスモデル。
既に類似のサービスがあるかないか、特に気にせず書いているので、もし「そんなのもうあるよ」とご存知の方はお知らせ下さい。お詫びして訂正いたします。
<追記1>
さっそく「そのネタ、もう実現済み」コメントをいただきました。mshk@音ログさん、ありがとうございます。というわけで、上記の「再生した音楽の履歴を保存する」というアイデアは、既に「音ログ」で実現されています:
こちらが開発日記:
さらに音ログでは、同じ音楽を聴いているユーザを探せるなど、履歴の共有という面でも機能が実現されています。自宅のPCにダウンロードしてみようっと。
はじめまして。
音楽の共有は、MSN Messanger が対応するとかしないとか聞きましたが、どうなったかな。
履歴の保存は、ぼくがやってる「音ログ」で実現してます。
一度覗いてみてください。
http://otolog.jp/
音楽業界関係者が買ってくれるかは微妙ですが、履歴を集計して年間チャートのようなものを公開してます。
http://blog.otolog.info/?eid=417225
投稿情報: mshk@音ログ | 2006/02/16 14:56
はじめまして。コメントありがとうございました。
履歴の保存ですが、「音ログ」が僕のイメージにまさにピッタリでした。同じ音楽を聴いているユーザが探せるというのも面白いですね。ああ、僕がもっと早く思いついていれば事業化できたのに(笑)
年間チャートも面白いですね。ユーザにどこまで属性情報を登録してもらうかにもよりますが、例えば「関東地方在住の10代後半男性は、いまこんな傾向の曲を聴いている」というのが把握できれば、データを欲しがる関係者は多いのかなと勝手に思っています。
>音楽の共有は、MSN Messanger が対応するとかしないとか聞きましたが、どうなったかな。
なるほど。僕も実は最初に、「チャットしながら同じ音楽が聴ければ」という発想だったので、チャットに関わっている人は思いつくアイデアなのかもしれませんね。実現されることを楽しみにしています。
投稿情報: アキヒト | 2006/02/16 15:10
うっかりネタにつられてしまいました(笑)
絶妙なタイミングでしこんできますね。
同じ識別子をもったものがどのような使い方をされているかを監視し、マーケティング情報にフィードバックして商品に反映できるしくみができあがると面白いですよね。プライバシーの問題で頓挫しているアフターマーケットでのRFIDの活用に通じる部分でもあります。
音楽のような商材を考えた場合に、消費することにより材としての価値がかわない代わりに、財として価値が変わっていくようなものではそこを可視化できるかもしれません。たとえば、あるアーティストの楽曲を聞けば聞くほど、次のリリースで安く買えるとか、市場価格に影響を及ぼすとか。ニーズはわかりませんが(笑)
投稿情報: p-article | 2006/02/16 15:16
すみません、今回はロゴも仕込んでみました(笑)
僕の妄想"Music Synchronizer"のように、ユーザー側にもメリットがある形にすれば、情報を吸い上げやすいかもしれませんね。個人名を登録させなければ、「在住都道府県」「年齢層」「性別」「職業種別」程度なら入力してくれそうですし。また「その曲が聴かれた時間」のように、これまで取れなかった情報があれば、よりフィードバックとしての価値は高いかと。
投稿情報: アキヒト | 2006/02/16 15:29