音声検索や画像認識技術を応用した画像検索など、携帯電話を情報入力端末として活用する様々な試みが登場してきています。例えば先日も、こんなニュースがありました:
■ メディアシーク、携帯電話のカメラで撮った英単語を認識して翻訳するアプリ (CNET Japan)
タイトルから分かる通り、携帯電話で撮影した写真の中から英単語を認識し、日本語訳を表示してくれるアプリが登場したとの記事です。携帯電話自体に辞書を搭載したり、WEB上でオンライン辞書を提供するサービスは既に存在していますから、これは単語入力の部分を「カメラ」という携帯電話ならではの入力装置(日本における携帯電話端末のほとんどがカメラ付きである、という前提での話ですが)を活用して簡略化したものと言えるでしょう。音声入力による検索サービスなどと同じ発想のサービスです。
同様の発想をさらに発展させたサービスとして、今日の新聞にこんなニュースが掲載されていました。
■ パソナ 携帯電話で派遣登録 -- サイト開設 自己紹介、画像で(日本経済新聞朝刊 2006年4月17日 第11面)
「希望の職種や職務経験などを録画した動画を15―30秒間、携帯電話で撮影し、専用サイトに送信」すると、パソナがそれを基に職場を紹介してくれるそうです。言わば希望や職歴をテキストで入力する代わりに、動画にすることで手間を省いたサービスと言えるでしょう。ユーザーにとっては、仕事を探すことがより簡単にできるようになりますし、パソナにとっては「また長ったらしい登録作業をしなくちゃいけないのか、面倒だな」という人々を取り込むことができるようになります。簡単な発想ですが、効果は大きいのではないでしょうか。
Googleが音声入力による検索サービスに関する特許を申請した、などというニュースもありましたし、「携帯電話の特性を活かして入力を簡略化させたサービス」というのは今後も発展する分野だと思います。「常にユーザーの側にある」「音声が入力できる」「画像が入力できる」「動画が入力できる」「GPSで位置情報を送信できる」などなどの特性を改めて考えれば、もっとユニークな活用方法が考えられるのではないでしょうか。
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