POLAR BEAR BLOG

リアル版ランダム・ジャンプ

ダニエル・ピンクの『ハイ・コンセプト』で、「偶然の出会い」を演出するWEBサイトとして以下の2つが挙げられています：

■ U Roulette

■ Random Web Search

どちらもランダムにWEBサイトをピックアップするためのツールで、これで見たことも聞いたこともないようなサイトに行って見聞を広めましょう、というもの（本来の目的は単なる時間つぶしだと思うのですが）。

このWEBサイトのランダム・ジャンプ、ヒマなときにやってみるとけっこう面白いのですが、それを現実世界で実現するとこんな感じになるのではないでしょうか：

■ Random Lift Button (Guerrilla Innovation)

記事に掲載されている写真に"R"と表示されているのが分かるでしょうか？これが"Random Lift Button"で、押すと行き先階がランダムにセットされるというもの。イギリスにある University of Plymouth で実際にこのボタンを装備したエレベータがあるそうです。

こんなボタンを、遅刻しそうな時に誤って押してしまったら悲劇ですが……しかも30階とか40階建てのビルで（そんなビルは○階以上/○階以下のようにエレベータが分類されているところが普通だけど）。しかしレストランが集まっているビルとか、商業施設だったら遊びで装備してもウケるかもしれませんね。

まあ Random Lift Button はジョークの部類だとしても（作った本人は大真面目かもしれませんが）、近くにあるけど行ったことはない場所に目を向けてみるのは大切かもしれません。よく言われることですが、いつもの帰り道をちょっと変えただけで意外な発見があるものですし。今日の帰りは、何かランダムな方法で行き先を選んでみては。

出張SNS

先日「KLMオランダ航空の特化型SNS」というエントリを書きましたが、それと似たようなサービスということで。旅行の日程をアップロードすると、それと似た旅程の人々と知り合いになれるというサービスです：

■ Enhanced networking for business travellers (Springwise)

紹介されているのは PairUp というサイト。旅行といっても観光旅行等ではなく、出張などビジネスに関わる旅行で、ビジネス上のネットワークを広げることを目的としています。

基本的な機能はこんな感じ。まずは出発日と帰宅日、出発地と目的地（どちらも空港名での指定）、出席するイベントや見本市などを入力します。次に「同じ時間帯に目的地にいる人々」「同じイベントに参加する人々」「同じ日に同じ空港から出発する人々」など探したい人の条件を入力して実行すると、それに合致するユーザーが表示されます。また旅程をシェアしたり、ミーティングをセットアップするためのツールとしても使えるとのこと。

ということで、百聞は一見にしかず。適当なデータを入力して実行したところ、以下のような結果が表示されました：

画面下部に表示されている白い四角形が「入力された期間（3月12日から31日まで）にボストンにいるユーザー」で、クリックすると詳細プロフィールを確認したり、メールを送ったりすることができます。残念ながらまだユーザー数が少ないため、検索条件を広げないとヒット件数が少なくなってしまうのですが。

というわけで、アイデアは面白いし、通常では生まれないような出会いを役立つと思うのですが、それだけのためにこのサイトに登録しようという人は少ないかもしれませんね。社内のスケジュール管理ツールや、既に多くの会員を持つSNSの一機能として実現されたら面白いかも。特に某Hグループのように多くの社員をかかえる企業などでは、スケジュール管理ツールにデータを入力しておくだけで、「あなたの出る会議にはこの人も出席しますよ」なんてことを教えてくれたら、社内ネットワークを広げるのに役立ちますね。

もしくは旅行サイトと提携して、ビジネスホテル系に宿泊するユーザーには「同じ日に日立コンサルティングの○○さんも宿泊されています」なんて情報が表示されるようにすると面白いかも（もちろん本人の同意を取った上で）。そう考えると、「出張」というキーワードから、他にも面白いアイデアを生み出すことができるかもしれません。

自然に地域情報検索

休日なので軽いネタで。検索エンジンの進化はとどまるところを知りませんが、Ask.com の地域情報検索で、こんな自然な形のインターフェースが実現されたそうです：

■ The New Shape of Local Search (The Ask.com Blog)

Ask.com の地域情報検索サービスに、"AskCity"というものがあります。それに新しい機能が実装されたというニュースなのですが、それ以外にも AskCity では様々な興味深い機能が実装されているので、詳しくは TechCrunch Japanese の記事をご確認下さい：

■ AskCityがローンチ、これはクールだ！ (TechCrunch Japanese)

で、今回の新機能。まずはこんな風に、地図上の一部分を○で囲んで……

○の最上部に小さく表示されている虫眼鏡アイコンをクリックすると、検索キーワードを入力するウィンドウが表示されます：

ここにキーワードと、対象物の種別（企業/イベント/映画）を設定して"Search"を実行すると、このように結果が表示されます：

要は「んー、この辺で喫茶店ない？」というような自然な探し方に対応してくれるわけですね。範囲を指定する際の図形は、丸以外にも線/四角形/多角形が使用できます。線を使えば、「○○通り沿いにベトナム料理屋なかったっけ？」みたいな検索も可能（ただしこの場合、きっちり線に接している対象だけでなく、多少離れているものもヒットします）。

これ、不動産・賃貸物件検索のときにいいかも。いまの住宅検索って、地域を指定する際に「市区町村名を指定して下さい」って要求されることが多いですよね。ところが駅の北口と南口で市が異なっていて（例・JR三鷹駅）、駅周辺という条件で探したいのにその事実を知らないと「三鷹市」だけを指定してしまう（駅の北口も対象に含めるためには「武蔵野市」も指定しないといけない）、みたいなケースが発生するわけです。そんなとき、「このへん」という感じで地図上に○を描けたら便利だと思います。またある一角だけ極端に風が悪いというような場所なら、その場所を避けるように範囲を描いて検索させる、のようなことも可能でしょう。

いずれにしても、地域情報検索の際にはこのインターフェースが使えそうですね。地図以外にも、情報を図として示すことが可能な分野であれば、同様のインターフェースを導入することが可能ではと思います。とか言いつつ、そんな分野が何かすぐに思い浮かばないのですが……。

リモート作業を円滑に進めるには？

これまたライフハック的な内容なのですが、いま自分自身がリモート作業（or 会社が異なる人々と協力して進めるシャドーワーク）に携わっているので、興味深く読みました。リモート作業を円滑に進めるためのヒント集：

■ Tips on working with remote teams (Webreakstuff)

IT関係の方々であれば、遠隔地にいる人々と共同作業をする、って普通にやられていると思います。当然それをサポートするためのグループウェアやら、電話/ビデオ会議用のハードやらが揃っていると思いますが、なぜか上手くいかないことが多いもの。そこで、4つの提案がされています：

1. 相手を信頼しよう

リモートで作業していると、同じオフィスで仕事しているのに比べ、確実にコミュニケーションの質は落ちる。相手を信頼しないと、安心感は得られない。

2. 何でもオープンにしよう

隠し事があるとダメになる。相手の期待に背きたくなければ、どんな時でも正直になろう。

3. 助けてもジャマはしないこと

コミュニケーションは大切だが、やり過ぎはよくない。相手は仕事だけでなく、あなたの相手もしなければならなくなる。

4. フレキシブルになること

リモートでの作業には、相手のやり方を受け入れることが必要。特に「いつコミュニケーションを取るか」は相手の都合を考慮して。

ついでにコメント欄を見ると、「デッドラインを設定する」「非同期コミュニケーションを可能にするWEBアプリを使う」「ツールは何でもいいが、全メンバーが同じ使い方をするようにする」などのアイデアが追加されていますね。

個人的に、1.と3.は同じことを言っているような気がします。「相手を信頼していない->不安からオーバーコミュニケーションになる->相手が対応に追われ、余計に時間がなくなる」という悪循環。逆に信頼し過ぎて、「コミュニケーション不足->問題の発見・対応が遅れる->気づいた時には手遅れ……」というケースもありますが。

また「非同期コミュニケーション」というのは確かに大切だなぁと。目に入る範囲内で仕事している人なら、「相手がいまコミュニケーション可能な状態かどうか」はすぐに分かりますが、リモートだと全く分かりませんよね（相手からコミュニケーションを求めてきた場合は違いますが）。チャット機能等で「オンライン」になっていたとしても、PCで資料作成の追い込みをしていたり、怒られたばかりで頭の中が真っ白になっていたり。「相手がコミュニケーション可能な状態になった時に情報が配信される」仕組みが必要不可欠だと思います（それがあれば全てがまわる、ということではありませんが）。

『フラット化する世界』ではありませんが、今後も遠隔地にいる人々との共同作業が増えていくはずです。上記のように、「最適なコミュニケーションができる人」がこれからのマネジメント層になっていくのかもしれませんね。

ケチャップ・アート

今日は小ネタをもう1つ。最近ウチの奥さんがコーヒーアートに凝っていて、ミトンが書けるまでに上達しました：

なのでコーヒーアートの画像を集めたサイトを……と思っていたら、なぜかこんなサイトがヒットしました（via KNUFFLEBUNNEH!!!）：

■ KetchupArt.com

「ケチャップアート」ということで、文字通りケチャップでお皿の上に書いた画像を集めたサイトです（といってもまだ100ちょっとしかアップロードされていません）。ご想像の通り、自由にユーザー登録ができて、自分の書いたケチャップ・アート画像をアップロードできるという仕組み。個々の画像はトマト5個で評価できるようになっていて、評価の高いトップ10を閲覧することもできます。個人的には、KNUFFLEBUNNEH でも掲載されていたこの作品が好きなのですが。

こういうニッチな（？）アートって、けっこう熱くなる人が多いんですよね。二番煎じ・三番煎じ的なサイトも出てきそう。

Google Maps の「超」ズームイン画像

出オチみたいなネタですが、これは面白いかも。Google Maps の衛星写真モードで、通常以上に拡大できる場所があるとのこと：

■ Super-Close Google Maps Zooms (Google blogoscoped)

こんな風に、人々や動物の姿、地面の模様までクッキリと。ちなみに上記の記事に掲載されている写真を、実際に Google Maps 上で確認するにはこちら。以下は同じ場所をちょっとズームアウトしたところなのですが、ご覧の通り、この一画だけ詳細画像が用意されていることが分かりますね：

念のため、どうやってこの「スーパーズームイン」画像を表示させるかというと：

1. 適当な場所を選択して、サテライトモードにする。
2. 最大限ズームインし、右上に表示されている"link to this page"というリンクをクリック。
3. URLの中に含まれる"z="で指定されている数値を大きくする。詳細画像が用意されていれば、表示される。

と書いたものの、自分で他の場所を見つけたわけではないのですが・・・。これは宝探し的に、「こんな場所に詳細画像が！」という騒ぎが起きそうですね。っていうか、もう2ちゃんねる辺りで盛り上がっているのかも？

ちなみにフランス語のページですが、こちらのページでその他に「スーパーズーム」に成功した写真が掲載されています。砂浜に書かれた"Australia 2007"という文字や、謎の"SEX+DEATH"という文字など、なかなか。世界各国にあるようですから、間違いなく日本にも用意されていそうですね。

KLMオランダ航空の特化型SNS

ご存知の通り SNS ブームが進行中ですが、海外ではどうなのでしょうか。ちょうど Springwise で面白い取り組みが紹介されていたので、ちょっとご紹介を。オランダの航空会社 KLM が、特化型のオンラインコミュニティサイトを立ち上げているそうです：

■ Airline's social networks connect frequent flyers (Springwise)

文中では「KLM がカスタマー・コミュニティをつくった最初の航空会社だよ」と紹介されていますが、ご存知の通り日本には「ANAフレンドパーク」がありますね。それはさておき、KLM がどんな取り組みをスタートさせたかというと：

• "KLM Club China" と "KLM Club Africa" の2サイトを設置。それぞれ中国、アフリカでビジネスを行う人々を対象にしている。
• 参加は招待制。
• メンバーになると、自分の専用ページが設けられ、プロフィール登録が可能。
• 特典1： 中国とアフリカという「これから発展する国々」でビジネスを行っている、同じような関心を持つ人々とコンタクトが取れる。
• 特典2： スケジュールが登録できる「カレンダー」機能がある。書き込まれた情報は他のユーザーと共有され（※恐らく匿名で）、「いま誰が中国/アフリカに来ているか、どこにいるか」を把握することができる。
• 特典3： 年に数回、KLM 主催のネットワーキング・イベント（要はオフ会）が開催される。
• 特典4： ビジネスに役立つ情報が得られる。
• 特典5： クラブ会員専用ダイヤルが設けられ、通訳、ホテル、会議場などの手配をしてくれる。
• さらに"Flying Blue Golf Club"というゴルファーを対象としたコミュニティサイトもオープン。他のメンバーと知り合ってプレーの手配をしたり、メンバーの誰がどこでゴルフをプレーするのかチェックしたり、オフラインイベントに参加できたりなど同様の特典を用意している。

ちなみに Club China が立ち上がったのは2006年6月で、既に3,000名を超すメンバーが登録しているとのこと。

ANAフレンドパークと異なり、ビジネスマン/ゴルファーを対象とした完全な特化型コミュニティとなっています。この辺は、KLM がこれらの人々を収入源として重視していることの現われなのかもしれません。もしくは目的を特化させることによって、提供するサービスの質向上、ユーザーのログイン頻度の向上を狙ったというところでしょうか。いずれにしても、ANA とは異なる方向性を取った点に興味を引かれます。

またビジネスパーソン/ゴルファーのコミュニティという性質に、"KLM"というブランドがどう影響しているかという点にも注目すべきかもしれませんね。悪い意味ではなく、仮に Mixi が「Mixi クラブ・チャイナ」や「オレンジゴルフクラブ」という特化型サイトを立ち上げても、ユーザーを集めるのは難しいのではないかと思います。「KLMオランダ航空が主催する、ビジネスマン限定会員制オンラインクラブ」というだけで、参加したいと思う人々は多いのではないでしょうか。

以前から KLM は、「カスタマイズ可能な荷物タグ」を用意するなど、面白いWEBへの取り組みを行っていますね。最近何かと不調が伝えられる JAL も、いっそのことこっちの方向へ振り切ってしまったりすると面白いのですが。

最も影響力のあるブロガーは？

雑誌"PC World"が「ウェブ上にいる50人の最重要人物」というエントリを発表しています：

■ The 50 Most Important People on the Web （PC World)

「タイム誌が何を言ったか知らないが、『あなた』はウェブ上で最も影響力のある人物ではない」という皮肉から始まるこの記事、独自の判断でベスト50（62名）を選出しています。解説抜きでランキングだけ並べるとこんな感じ：

1. Eric Schmidt, Larry Page, and Sergey Brin (Executives, Google)
2. Steve Jobs (CEO, Apple)
3. Bram Cohen (Cofounder, BitTorrent)
4. Mike Morhaime (President, Blizzard Entertainment)
5. Jimmy Wales (Founder, Wikipedia)
6. John Doerr (Venture capitalist, Kleiner, Perkins, Caulfield & Byers)
7. Craig Newmark (Founder, Craigslist)
8. Peter Levinsohn (President, Fox Interactive Media)
9. Marissa Mayer (Vice president for search products & user experience, Google)
10. Chad Hurley and Steve Chen (Founders, YouTube)
11. Kevin J. Martin (Chairman, Federal Communications Commission)
12. Brad Templeton (Chairman of the board, Electronic Frontier Foundation)
13. Henry Chon (CEO, Cyworld)
14. Shana Fisher (Senior vice president for strategy and M&A, IAC/InterActiveCorp)
15. Niklas Zennstrom and Janus Friis (Founders, Skype and KaZaA)
16. Matt Mullenweg (Developer, WordPress blogging site and software)
17. Philip Rosedale (CEO, Linden Lab)
18. Jon Lech Johansen (Creator, DeCSS decryption program)
19. Jerry Yang, David Filo, and Terry Semel (Executives, Yahoo)
20. Jack Ma (COO, Alibaba.com)
21. Brewster Kahle (Director, Internet Archive)
22. Ray Ozzie (Chief software architect, Microsoft)
23. Markos Moulitsas Zuniga (Blogger, Daily Kos)
24. Jeff Bezos (CEO, Amazon)
25. Robert Scoble (Vice president of media development, PodTech.net)
26. John Battelle (Entrepreneur and chairman, Federated Media Publishing)
27. Lawrence Lessig (CEO, Creative Commons)
28. Meg Whitman (CEO, eBay)
29. Ron Wyden (U.S. Senator, Oregon)
30. Michael Arrington (Blogger/publisher, TechCrunch)
31. Bruce Schneier (Cryptographer)
32. Kevin Rose (Founder, Digg)
33. David Farber (Founder, Interesting-People.org)
34. John Hinderaker, Scott Johnson, and Paul Mirengoff (Authors, PowerLine)
35. Vinton G. Cerf (Chairman, ICANN Board of Directors, and vice president and chief Internet evangelist, Google)
36. Tim O'Reilly (Founder and CEO, O'Reilly Media)
37. Drew Curtis (Founder, Fark.com)
38. Gabe Rivera (Creator, Techmeme)
39. Dave Winer (Blogger and author of RSS 2.0)
40. Mike Schroepfer (Vice president of engineering, Mozilla)
41. Perez Hilton (Hollywood blogger)
42. Paul Graham, Trevor Blackwell, Robert Morris, and Jessica Livingston (Founders, Y Combinator)
43. Mikko H. Hypponen (Director of antivirus research, F-Secure)
44. Rob Malda (Founder, Slashdot.org)
45. Nick Denton (Founder, Gawker Media)
46. Sir Tim Berners-Lee (Director, World Wide Web Consortium)
47. Leo Laporte (Creator, This Week in Tech (TWiT) podcast)
48. Mohammed and Omar Fadhil (Blogging voice of Iraq)
49. Jesse James Garrett (President, Adaptive Path)
50. Tila Tequila (MySpace Personality)

とまあ錚々たる人物が勢揃い、というより予想通りといったところでしょうか。30位に TechCrunch の Michael Arrington がいるなーと思ってたら、Daily Blog Tips の記事で上記のランキングの中からブロガーを抜き出してくれていました：

16. Matt Mullenweg (the man behind Wordpress)
23. Markos Moulitsas (Daily Kos)
25. Robert Scoble (Scobleizer)
26. John Battelle (SearchBlog)
30. Michael Arrington (TechCrunch)
39. Dave Winer (one of the first bloggers ever, writes Scripting News)
41. Mario Lavandeira (Perez Hilton)

こちらは意外に少ないかな、という印象（見落としがある可能性も高いですが）。もうちょっと多いと思ったのですが、有名企業の創業者・CEOクラスが数を多く含まれていますので、意外にこのぐらいなのかもしれませんね。日本で「最も影響力のあるネット有名人」を選ぶとしたら、その中にブロガーはどれくらい含まれるのでしょうか？

< 追記 >

あ、27位の Lawrence Lessig 氏は lessig blog がありましたね。それから48位の"Mohammed and Omar Fadhil"の2名もブログ "Iraq the Model"を書いていると紹介されてるし。やっぱり Daily Blog Tips で見落とされてるのも多いのかも。

SNS化する新聞

既にネットを賑わしているニュースですが、USA Today のサイトが一新され、WEB2.0 的な機能を持つことになりました。面白い内容なので、ちょっと覗いてみたいと思います：

■ Quick guide to new USATODAY.com features (USATODAY.com)

いろいろありますが、大きなものをピックアップすると……

• すべての記事にコメント可能
• 「推奨」ボタンの追加（良い記事だと思ったらボタンを押す、というおなじみの投票機能）
• 「アクセス数の多い記事」「コメント数の多い記事」「推奨数の多い記事」「メールされた数の多い記事（※記事をEメールで共有する機能あり）」が確認可能
• ユーザープロフィールが登録可能（顔写真も登録でき、コメント等にアバターとして表示される）
• プロフィール機能では、他ユーザーへのメッセージ送信や、ブログや画像の投稿が可能（※ただしブログではコメント機能・パーマリンク・RSS配信があるものの、トラックバック送受信は不可能。
• 同じくプロフィール機能では、そのユーザーが記事に対して投稿した最近のコメントをリスト表示
• "Acrss the Web"コーナーに他のニュースサイト（New York Times、CNN、ABC など）の記事が表示され、USA Today の記事と一緒にブラウジング可能

といったところ。読者が参加できる余地が大きくなり、SNS的な機能が充実していますね（個人的には「他のニュースサイトの記事も一緒に一覧表示される」というのも重要なポイントだと思うのですが）。試しにユーザー登録して、ブログを書いてみたのがこちら：

おお、自分の書いたエントリが"USA Today"のロゴと一緒に！

それぞれの機能については目新しいものではないですし、新聞サイトにソーシャルの概念を持ち込むというのも新しい話ではないのですが、後発だけに様々な機能をちりばめて上手くまとめているといった印象です。（どこかの国の新聞サイトのように）一つ一つの機能を恐る恐る導入するよりは、これくらい思い切ってリニューアルしてくれた方がインパクトもありますし、読者のユーザー登録/コメント・ブログ写真投稿で盛り上がるのではないでしょうか。

Mixi でニュースに関連する日記を書くと、知らない人からのアクセス数が増える（※ Mixi では個々のニュース記事の下に「このニュースに関する日記を書いた人」が一覧表示される）傾向があります。だったらいっそのこと、新聞サイトがSNSになるという方向性はありなのかもしれません。今回は「友達登録」機能は導入されていませんが、そのうち追加され、本格的にSNSとして使われ始められる可能性もあるのかなと思います。

良いFAQを作るには？

How-To モノが続いてしまいますが、これなんかも参考になる部分が多いのでは。Usabilitynews.com に、「良いFAQを作るには」というエントリが掲載されていました。FAQ に限らず、分かりやすい回答を作る上で参考になりそうです：

■ Caroline's Corner: How to write good FAQs (Usabilitynews.com)

FAQ の良し悪しを分けるポイントが7つ列挙されています。それぞれ抜粋して訳してみると……

1. 「簡単に答えられる質問（Easily Answered Questions, EAQ）」ではなく、文字通り「よく聞かれる質問（FAQ）」に答えること

簡単に答えられる質問ばかり選んで回答を書いていないか？本当によく聞かれる質問に答えること。また「ユーザーがする質問」ではなく「関係者がする質問」を選んでいないか注意すること。

2. 「よく閲覧される質問」ではなく「よく聞かれる質問」に答えること

「よく閲覧される質問＝ユーザーが聞きたい質問」とは限らない。「そのFAQが信頼できるかどうか確認するために、簡単な質問に対する回答を見てみる」というケースもある。アクセスログを「どの回答に答えるか」の判断には使わないこと。

3. FAQ を「言いたいことを言う場所」にしないこと

そんなことをすると、FAQ 全体に対する信頼性が失われる。

4. 分類すること

トピックごと、掲載月ごとなど、ユーザーが見つけやすい方法で分類して掲載すること。

5. より詳細な回答を得る方法を示すこと

メールアドレスや電話番号を掲載したり、フォームを載せるなど、質問できる手段を用意すること。

6. ユーザーからの評価を受けること

回答が役に立ったのか立たなかったのか、ユーザーからフィードバックが得られるようにしておく。そして役立たない回答はすぐに修正されるようにすること。

7. コンテンツ自身を見直すこと

FAQ に来なくてすむように、元々のコンテンツが分かりやすいものにできないかレビューすること。

FAQ って役立ちそうで役立たないものが多いですよね。1～3番で示されているように、本当に聞きたいことには答えがなかったり、答えているようで「言い訳」を載せているだけだったり……。根本的には7番の「FAQ がいらないようにすること」が最重要だと思いますが、なかなかそれを実現するのも難しいですから、1～6で示されているポイントに注意して回答を作らなければならない、と。

どの企業/サービスの FAQ が最も優れているか、「ベスト FAQ コンテスト」なんてやったら楽しいかもしれませんね（もうどこかでやっていたりして？）。また FAQ ページ全体を Wiki で作成してしまい、いっそのことユーザー同士の相互援助に期待してしまうとか（もちろん企業側でも書き込みをした上で）。WEB2.0 時代の FAQ のあり方について、いろいろ空想してみても面白いかもしれませんね。