先週のNHK「クローズアップ現代」に端を発した、「アルファブロガーって何?」問題(というほどの騒ぎじゃないけど)。個人的には「ブログ」というものを改めて考えてみる、良い契機になりました。で、なんとなくぽわーんと思ったのが、
そろそろブロガーって名前も無くなるのかな。
ということです。
もうブログは誰もが知ってるメジャーな存在になった、と言うつもりはありませんが、「え!?ブログやってるの?すごーい!」などと騒がれることがなくなったのも事実でしょう。芸能人からフリーターまで、小学生からおじいちゃん・おばあちゃんまで。誰がブログを開設しても、驚かれることは無くなったのではないかと思います。えいやっで言い切ってしまえば、「ブログを開設しているのはメールアドレスを持っているのと同じくらい普通なことになった」のではないでしょうか。
メールを使っている人を、あえて「メーラー」と呼ぶことはありません。メルマガを発行している人も、「メルマガ発行人」と呼ぶよりは「弁護士の○○さん」「コンサルタントの○○さん」のような肩書きで呼ぶことの方が多いでしょう。また本を出した人が、急に「執筆者」と呼ばれだすこともありません。そう考えれば、ブログを書いている人を「ブロガー」と呼ぶのもおかしな話です。いや、ブロガーという単語はあって良いと思うのですが、それよりも「弁護士」「コンサルタント」のような「本業の肩書き」の方に、注目が戻っていくのではないかと思います。
恐らく「ブログ『で』注目を集める」「ブログ『の』アクセスを増やす」という発想も今後は無くなって、純粋に中身を見てもらう・読んでもらうという時代になるのではないでしょうか(スパムは除く)。先日も書きましたが、ブログとそんな冷静な付き合い方をしている人は意外と多いように思います。またブログを宣伝活動やマーケティングに利用したいという企業も、「ブログ」より「ブロガー」、「ブロガー」より「書き手個人」に注目するようになっていくのではないでしょうか。ツールが注目される時代は、いずれにせよ終わるわけですし。
……なんか上手くまとまらない上に抽象的な話ですが、自分自身とブログの関係も微妙に変わりつつあるように思います。最近はあまり「僕はブロガーだ」ということを意識しません(こうやって「僕はブロガー」という文字にすると、激しく恥ずかしい言葉ですね)。恐らく近い将来には、ブログを書くというより「言いたいことを表す」という純粋な動機の方だけを意識するようになるのではないかと考えています。
「クローズアップ現代」のブログ界隈での反響というのは僕もまとめようと思っていたので、参考になりました。
「ブロガー」という言葉は、自分自身ではいまだに恥ずかしい感じがしてしまったりするのですが、ご指摘のようにあまり意識するようなものでなくなるのかもしれません。
CMSとしてのブログというのが、メディアというか表現媒体として一般化してきているという感じはしています。
小説を書く人→小説家というようなところとは、また違ったニュアンスであるような気もしています。
日記や手紙のようなものは、他者との接点をもたない表現媒体だったのだと思いますが、それがソーシャルなメディアとして昇華するところで、なにかこう変化あるのでしょうね。
日記を書く人→?みたいなところと同じように、
>「言いたいことを表す」という純粋な動機の方だけを意識するようになる
というような感じでしょうかね。
(ぜんぜん、まとまりなくコメントしてしまいます..w)
投稿情報: p-article | 2007/05/17 12:59
p-article さん、コメントありがとうございます。
「クローズアップ現代」、話題になることは間違いなかったのですが、予想以上の反響でしたね(いろいろと派生効果?も出てきましたし)。本文と矛盾しますが、それだけブログというものがまだ目新しい存在なのかな、とも思います。
僕もまとまりなく書いてしまったのですが、表現ツールとしてのブログが、どこまで一般的なものになるのかにかかっているのかもしれませんね。「小説」というツールは一般人には手が出ないものなだけに、それを書く人は「小説家」となりますが、「手紙」はごく一般的なものであるだけに「手紙家」という存在はあり得ない。それと同じ理由で、今後徐々に「ブロガー」という存在が意識されなくなっていくのかなと思います。
投稿情報: アキヒト | 2007/05/18 13:33