長ったらしいタイトルでしたが、小ネタです。改めて質問を書いてみると、
- 通常価格222円のところ、本日限り211円で発売
- 通常価格199円のところ、本日限り188円で発売
のどちらがお得に感じますか?と言ってもどちらも11円の値引きなので、正解は「同じ」となるはずなのですが、人間の心はそう感じないようです:
■ Sales Prices: How Right Digits Affect Perception of Discounts (ScienceDaily)
クラーク大学の Keith S. Coulter さんとコネチカット大学の Robin A. Coulter さんによる研究結果について(ちなみに Journal of Consumer Research の2007年8月号に論文が掲載されているとのこと)。それによると、価格の右側にある数字(すなわち1の桁や10の桁にある数字)が小さい方が、人間は「お得」と感じてしまうのだそうです。つまり上の例で言えば、「222円が211円に」の方が得だと判断してしまうとのこと。
これは当然アメリカで調査された結果ですので、日本で調査したら別の結果が出るかもしれませんが……。例えばアメリカのディスカウントでは、「$1.99!」のように「99」で揃えるのが普通ですが、日本では「98」にすることが多いですよね。そういった文化・慣習的な違いはあると思いますが、意外とこういった「数字の魔力」に騙されているケースは多いのかもしれません。
そういえば同じく ScienceDaily で、こんな記事もありました:
■ Money Illusion And The Market (ScienceDaily)
人間はモノの持つ本当の価値よりも、それに付けられた値札の方に注目してしまう ― つまり「100円」という値札が付いていたら、たとえガラクタ同然であっても「これには100円の価値がある」と感じてしまうとのこと。これは何となく、実験しなくても経験的に理解できますよね。いずれにしても、値段だけを見て「これってお買い得じゃない!?」と思い込まないように注意しないと。
最近のコメント