調査会社の NPD Group が調べたところによると、米国での「WEB2.0 系オフィスアプリケーション」(Google Docs & Spreadsheets などのウェブサービス)の知名度はまだまだ低いようです:
■ R.I.P.: The Web 2.0 Office Suite (Microsoft Watch)
調査の内容ですが、
In a recent survey, NPD asked nearly 600 PC users: "Have you heard about online, browser-based office productivity applications like Google Docs, Google Spreadsheets, gOffice, etc.?" NPD also asked, "If so, how often do you use them?"
最近の調査で、NPD は約600名のPCユーザーに次のような質問を行った:「オンラインで使用する、ブラウザベースのオフィスアプリケーション(Google Docs や Google Spreadsheets、gOffice など)について聞いたことがありますか?もしあれば、どのくらいの頻度で使っていますか?」
とのこと。そして気になる結果ですが、Microsoft Watch に掲載されているグラフを見ていただいた方が話が早いでしょう:
ご覧の通り、「そんなもの聞いたこともなければ、使ったこともない」と回答したのが全体の約7割。2割は「聞いたことはあるけど、使ったことはない」で、「聞いたことがあり、使っている」は約5%という結果に(しかし「ウェブサービスだけ利用して、デスクトップのアプリケーションは使っていない」という強者が0.3%=2名?存在しているのは驚きですが)。600名という母数が十分かどうか、600名がどんな人々なのかという点には注意しなければいけませんが、まだまだ知名度というレベルでもオフィス系ウェブサービスは浸透していないようです。
If NPD's numbers are indicative of real-world usage, Microsoft hasn't much to worry from Google Docs and Spreadsheets or other online alternatives. Maybe too many people make too much about the Web 2.0 threat to Office.
もし NPD の調査結果が実際の使用状況を示唆したものであれば、マイクロソフトは Google Docs や Spreadsheets、または他のオンラインツールをそれほど恐れる必要はないかもしれない。「Web2.0 がマイクロソフトオフィスにとって脅威となる」ということを、多くの人々が大げさに言っているのだろう。
まあ、いまブログを書いている人がどんな人々で、その人々が何を志向しているのかを考えれば、ネット上では「WEB2.0 の脅威は過大評価されている」という状況なのかもしれません。「もう手遅れ」のように言われてるけど、まだまだマイクロソフトは反撃可能な状態にある――この調査は、それを示していると捉えることもできるでしょう。
しかし過去に大企業が大失敗を犯した例を見ると、「まだまだ大丈夫」と思っていてタイミングを逃してしまうパターンがあるわけで。また反撃が可能であるということと、実際に反撃に転じられるというのは別物です。NPD の調査は「目の前に手つかずの市場がある」と示しているだけで、それを Google が奪取するかもしれないわけですし、2008年末の結果が大きく変わっている可能性も大きいのではないでしょうか。
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