ちょっと前のニュースですが。何とロンドンとニューヨークの間を結ぶ海底トンネルが登場し、巨大望遠鏡で双方の様子が見れるようになっているそうです(via ムサビ通信):
■ ロンドンとニューヨークを結ぶ「巨大望遠鏡」登場 (ITmedia News)
■ 地球の裏側をのぞく「巨大望遠鏡」、ロンドンとNYに出現 (CNN.co.jp)
というわけで、当然ながら本当の話ではなく、あたかもロンドンとニューヨークを結んでいるかのようなアート作品"Telectroscope"が登場したという話。要はライブカメラを2都市に置いて、双方の様子がリアルタイムで見えるようにしているわけですね。望遠鏡をのぞき込んだら、世界の反対側でもこっちをのぞき込んでいる人がいた――なんていう夢のある体験ができる、と。
ITmedia では
このプロジェクトは英国出身のアーティストで発明家でもあるポール・セント・ジョージ氏の発案によるもので、もともとは彼の曽祖父が100年以上前に創案したものだという。
と報じられていますが、CNNによれば「これは架空のストーリー」とのこと。しかしそんな設定が本当のように感じられるような、レトロな姿で製作されています。
以下、Flickr で公開されていた写真です:
こちらが全景(ロンドン側)。ただのライブカメラなのに(失礼)かなり巨大です。
ロンドン側はこんな場所に置かれています。タワーブリッジのすぐ傍ですね。ちなみにニューヨーク側は、橋つながりということでブルックリンブリッジの傍に置かれています。
望遠鏡の中を覗くと(ロンドン側から)、こんな風に見えるようです。ちょっと画像が荒いような気もしますが、設定上あえてそうしているのかな?
ということで、別に技術的にスゴイ仕掛けではないのですが、見せ方の重要性というものを示しているのではないかと思います。先日紹介した「データを入れるコーヒーカップ」も、要はUSBメモリのようなもの。本質は一般的なIT技術(ライブカメラ/外部記憶装置)で、望遠鏡やコーヒーカップの姿をしているかどうかなんていうのは「飾り」。しかしその飾りの部分を工夫することで、ユーザーが臨場感を感じてくれるか、使いやすいと感じてくれるかが左右される――であれば、飾りも重要な機能を果たしているわけですよね。臨場感を感じさせるという点では、窓を偽装するブラインド(実は照明器具)も近い発想であるように感じました。
パクリと言われてもいいから、日本でも誰か同じことをしてくれないかなぁ。その際、外見はぜひ「どこでもドア」でお願いします。
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