"画像とキャプションだけで、メッセージの8割は伝わる"
ある人から「もっとブログに画像を入れた方がいいよ」と言われました。画像があった方が、目が引かれて読もうという気になるのだとか。その真偽はともかく、最近読んだ本『フォト・リテラシー―報道写真と読む倫理』の中に、写真の力を感じるこんな箇所がありました:
『ナショナル・ジオグラフィック』誌もまた、『ライフ』以上に徹底的な分業体制を誇っている。ここではまず、「ストーリーチーム」(ライター+写真家+写真編集者)がいくつもの(記事になり得る)テーマとストーリーリストを制作し、そこから編集部が決定を下す。次にそのストーリーに基づいた写真家の取材が行われる。取材後の写真がレイアウト部門で作業され、それが終わると、記事は最後に「キャプションライター」に回されるのが、この雑誌の特色である。というのも同誌の市場調査によると、同誌予約購読者の53パーセントは、文章ではなく(写真と)キャプションしか読まないためであると言う。
予約購読するほど『ナショナル・ジオグラフィック』が気に入っているのに、「写真とそれに付随するキャプションしか読まない」という読者が約半数もいるとはにわかには信じがたいことですが……。しかしそれだけ写真というものが人を惹きつけ、発表した人のメッセージを理解させる/理解したような気にさせる力を持っているということかもしれません。
ではウェブサイト上ではどうかというと、写真ではないのですが、こんな調査結果があります:
■ How Little Do Users Read? (Jakob Nielsen's Alertbox)
ウェブサイトの閲覧者が、いかにその内容を「読んでいないか」を示したもの。冒頭のサマリーで示されているように、平均で文章の3割以下しか読まれていない、という結果が出ています。もちろんECサイトのような買い物が目的のサイトと、ブログのような文章中心のサイトでは、閲覧者の行動は違ってくるでしょう。また面白いと感じる記事、自分の興味がある記事であればしっかりと読むはずです。しかし投稿者が期待するよりもずっと、書かれた文章には注意が払われないものなのでしょうね。
以上の話を総合すると、時間をかけるつもりが無い人のために画像(+キャプション)を。そして興味を持って読んでくれる人のために、詳細な解説を。ということかもしれません。いや、前者の人々だけを満足させることを考えて、写真とキャプションだけの記事を書くのが一番効率的なのかも?
……ということで、この記事をここまで読んでもらわなくても大丈夫なように、冒頭に画像とキャプションを置いてみました。最後までお読みいただいた皆さま、ありがとうございます。
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■ フォト・リテラシーの必要性 (シロクマ日報)
はじめまして
リンク張らせていただきました・
そうなんですよねぇ・・・
話しそれますが
建築設計していまして、最近は図面よりも
CG、CGと言われまくり、トイレなんかもCGで作っています。
百聞は一見にしかず、は提供するほうは大変だったりします。
失礼しました。
今後もUP楽しみにしております。
投稿情報: nakamura | 2008/06/11 13:01