というわけで1週間以上お休みをいただいてしまい、来週火曜日からの社会復帰ができるかどうか不安になっているところですが。一足先に、ブログの方は再開しておきたいと思います。再開初日なので、軽いネタを。
以前「動物園を日常に」というエントリを書いたことがありましたが、これもその同系列の発想と言えるかもしれません。日常生活に存在する何気ないモノから、氷山に発生している深刻な問題を連想してもらおうというアイデアです:
■ Global Warming Reminder (Yanko Design)
氷山の形をした、"meltain"という消しゴム。「溶ける(melt)」+「地形(terrain)」という言葉から連想される通り、使えば使うほど消しゴムが小さくなり、地球温暖化による氷山の溶解を思い起こさせる……というわけですね。
さらに「小さくなる=溶ける」という連想だけでなく、「黒くなる」という部分にも意味があるそうです:
■ Dirty Snow May Warm Arctic As Much As Greenhouse Gases (ScienceDaily)
実は極地における平均気温の上昇については、温室効果ガスによる影響と同じぐらい、「汚い雪」も影響しているのだとか。「汚い雪」とは大気中の汚染物質によって黒くなった雪(極地の地表)のことで、これが熱を吸収してしまうために、周囲の気温を高めてしまうのだそうです。この「汚い雪」が、meltain では「文字を消すことによって黒くなった部分」で再現される、という仕組み。
ということで、使えば使うほどいたたまれない気分になる消しゴムですが。遠い世界で起きている出来事を、普段の日常生活の中で体感できる形に置き換えるという点では、参考になるアイデアかもしれません。
素晴らしいアイデアですね。日常使うものでこれほどメッセージ性の強いものははじめて見ました。
投稿情報: なかにしゆうすけ | 2008/11/24 06:22