先日、アジャイルメディアのイベントでカーナビの話を聞いたばかりでしたが(その時の記事)、それに少し関連する話ということで。アイルランドにある Avego という会社が、iPhone を使ってデジタル・ヒッチハイクができるというサービスを開発したそうです:
■ Need a Ride? Check Your iPhone (New York Time)
仕組みを簡単にまとめるとこんな感じ:
- まずはドライバー役になっても良いという人が、iPhone に専用アプリをダウンロードする。
- アプリを入れた iPhone をクルマのダッシュボードに置き、ヒッチハイカーを乗せても良いと思っているルートを実際に走る。走行したルートは自動的に Avego のサーバに送られ、記録される。
- ヒッチハイカーは iPhone、携帯電話、もしくはPC用サイトを通じて乗りたいルートを検索し、ヒッチハイクを申し込む。
- 申し出があったドライバーの元にリクエストが送られ、ヒッチハイクを引き受けるかどうかを判断。引き受けた場合、ピックアップ地点が指示され、そこでヒッチハイカーと落ち合う(事前に顔写真で相手の顔を確認しておくことが可能)。
- ヒッチハイクにより移動した距離1マイルにつき30セントがハイカーに課金され、収益の85%がドライバーに、15%が Avego に配分される。
かなり端折っていますが、大体イメージは伝わるでしょうか。お時間のある方は、こちらの公式ビデオ(約4分)もご覧下さい:
「十分な数のドライバー/ヒッチハイカーが集まるの?」「いきなり見ず知らずの人と一緒にドライブなんてできないだろう」などなど、実効性の面で懸念は残りますが、アイデアとしてはなかなか面白いのではないでしょうか。ユーザー登録の際に厳密な個人確認をする(当然犯罪者は排除)、ユビークリンクのようにタクシー会社を巻き込むなど、実効性を確保する対策はいろいろと考えられると思いますし。また法律上の問題はありますが、このアイデアをさらに発展させて、「好きな時だけ個人タクシー業ができる」などといったサービスへと進化させられるかもしれません。
デジタル・ヒッチハイクの他にも、カーシェアリングにこういった仕組みを応用したり、好きな時間だけ庭先を駐車場として貸し出すなどといったことも考えられるのではないでしょうか。誰もがクルマを持つわけじゃなくなったけど、それに代わる公共サービスもまだ十分に整備されていないという時代、ウェブサービスがそのスキマを埋めるのに役だってくれるのかもしれません。
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