国内外を問わず、数多くの新聞社の経営が悪化していることはご存知の通りですが、こんな行動に出る新聞まで登場したというニュース。まずはこちらのサイトをどうぞ:
「Rocky が欲しい」という一風変った名前のサイト。実は"Rocky"とは、米国のデンバー周辺で販売されている"Rocky Mountain News"という新聞の愛称で、南北戦争以前から発行されている歴史ある新聞なのだとか。ところが現在、同紙は経営危機に瀕しており、このまま買収等が行われなければ来年1月にも廃刊されてしまう恐れがあるそうです。で、同紙の存続を訴えるために関係者が立ち上げたのが上記のサイト"I want my Rocky"。スタッフの紹介や買収問題についてのアップデート等が行われており、読者からのコメント投稿も受け付けています。
詳しくは以下の記事をどうぞ:
■ In Denver, a Web site tries to save a newspaper (International Herald Tribune)
"Our thinking is twofold," said John Ensslin, a longtime reporter and the group's spokesman. "We want to drive home how bereft our customers would feel if The Rocky would go away. And beyond that, we want to show any other person that acquiring The Rocky would be a valuable asset."
(同サイトを立ち上げた)グループのスポークスマンで、Rocky Mountain News 紙で長年記者を務めている John Ensslin は次のように述べている。「私たちの目的は2つあります。まずは経営層に対して、Rocky が無くなったらどれほど読者が悲しむかを伝えること。そしてそれ以上に重要なのは、Rocky を買収するのが誰にせよ、それが価値のある資産になるというのを伝えることです。」
ということで、要は「こんなに市民から愛されている存在ですよ、手元に置いておけば良いことがあるはず!」というのを伝えたいと。実際、今月14日に投稿された"Greetings from iwantmyrocky.com"という記事には、現時点までに300を超えるコメントが付けられ、閲覧数も3,000を超えています。少なくともこれまでのところ、注目を集めることには成功している様子。
とはいえ、経営危機の理由が何なのか明らかにはされていないので、注目を集めることがどれだけ存続の可能性を高めるかは分かりませんが……。集まった注目を、「定期購読の申込を増やす」「本家ウェブサイトに誘導してPVを増やし、ネット広告収入を増やす」などの方向性につなげていければ良いかもしれません。
そういえば最近、こんなニュースもありました:
■ 「サイト存続のため、アバター買って」 カフェスタが異例の呼び掛け (ITmedia News)
近い将来、ネットユーザーに対して「新聞存続のため、定期購読して」「広告掲載されているモノを買って」「いっそのこと寄付して」などという異例の呼びかけを行うサイトが登場する、かも?
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