週末なので軽いネタで。最近はテレビが大型化・高画質化してきて、旅番組などを見ていると、目の前に風景が広がっているかのような感覚を覚えます。まだ「実際にその場にいるような感覚」は無理にしても、それじゃ「窓から景色を見ているような感覚」は得られるのか?という実験結果がありました:
■ Scenes Of Nature Trump Technology In Reducing Low-level Stress (ScienceDaily)
内容はこんな感じ:
- 被験者として大学生を90人集め、30人ずつ3つのグループに分ける。
- それぞれのグループに頭を使うデスクワークをしてもらう。ただし最初のグループは窓から(本物の)景色が見える部屋で、2番目のグループには第1のグループが見ているのと同じ景色を写すプラズマテレビがある部屋で、3番目のグループは壁しかない部屋で作業してもらった。
- 作業を終了してもらい、その60秒後の心拍数を確認。その結果、最も心拍数が低下していたのは第1の部屋(窓の景色)にいた被験者たちだった。第2(プラズマテレビの景色)と第3(壁)のグループの間にはほとんど差が無かった。
- 窓の場合、景色を見ている時間が長ければ長いほど、心拍数が早く低下した。プラズマテレビの場合、この傾向は見られなかった。
ちなみに第1グループ・第2グループとも、被験者が景色(窓 or プラズマテレビ)を見る頻度は同じだったとのこと。
まぁ「テレビが本物の風景の代わりにはなり得ない」というのは当然なのですが、ただの壁を見ているのと大差ない、という結果はちょっと残念なところ。もしかしたら「これは本物の景色だ」と信じ込まされた状態でなら、目からはいる情報だけで癒されることも可能なのかもしれませんが、そんな状態を作り出すのは難しいですよね。なら本当に良い景色が見れる場所に行ってしまった方が早い、といったところでしょう。
ということで、あんまりバーチャルな風景で心を和ませようとするのではなく、たまには外に出かけましょうということで。今年は夏休みがちゃんと取れて、どっかに出かけられるといいんだけどなぁ。
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