ラーメンが食べたくなって街に出ました。手元にガイドブックもPCも無いとして、おいしいお店をどうやって探しますか?行列のできているお店を見かけたら、そこに並んでみますか?
現実のお店、特にラーメン屋などの飲食店であれば、行列や混雑の程度がおいしさのバロメータとして一定の役割を果たすでしょう。しかしそれがWEBサイトとなると・・・という話がこちら:
■ Does Web Site Popularity Reflect Quality? (eMarketer.com)
Nielsen//NetRatings の調査によると、健康・運動・栄養情報系サイトの訪問者ランキングにおいて、WebMD というサイトが1位、Weight Watchers が2位になったとのこと。一方、同じニールセンの調査では、オンライン広告のインプレッション数ランキングにおいて、Weight Watchers が1位という結果が出ています。
で、これを見て当然出てくるのが「アクセス数が多いからって、(広告を多く出しているに過ぎないだけで)質が高いサイトと言えるのか?」という疑問。実際、消費者団体が Weight Watchers に対して下した評価は、5段階評価で真ん中の「Good」だったそうです(ちなみに WebMD は上から2番目の「Very Good」)。マーケティングを目的としたサイトなど、健康系サイトといえども必ずしも中立公正な立場に立っているわけではなく、アクセス数だけでサイトを選ぶことの危険性を警告しています(まぁ当然のことですが)。
最近のCGM系サイトでは、「アクセス数ランキング」に加え、「評価ランキング(閲覧者が与えた評価を集計した結果でソート)」を掲載することが一般的になりました。それを見ても、必ずしもアクセスの多いコンテンツが、評価も高いというわけではないことが分かりますよね。よく考えてみると、「行列」や「混雑」が「満足できる(だろう)という判断」を前提とした行為であるのに対し、「アクセス」にはそのような前提がありません。例えて言うならば「良いものがあるかもしれない」とウィンドーショッピングしている状態、あるいは「中で誰かがケンカしているぞ」などと関係ない理由でその場所にいる状態であり、必ずしも「アクセス=来店」と捉えることはできないわけです。
WEB上での「行列」の代わりになるものの一つが、ソーシャルブックマークによるブックマーク数表示だと思います。しかしSBMはユーザー登録をし、「ブックマークする」という能動的な作業が必要です。その結果、積極的にブックマークを活用する(活用できる)層の嗜好が反映されてしまうことは、「はてブ」などを見ても明らかでしょう。もっと簡単に、幅広い層の判断を反映した「行列」がWEB上に再現できないものでしょうか。
もしかしたら、上記のように「アクセスのうちどの程度が広告から来ているか」が把握できたら、ある程度「アクセス=人気」となるのかもしれませんね。「広告からのアクセスを除く」「2ちゃんねるからのアクセスを除く」というレベルまで把握できたら面白いのですが・・・。
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