フムフム、これはまたいろいろと議論を呼びそうな話かもしれません:
■ Report: Facebook 'friends' cause stress, anxiety (Dayton Business Journal)
日本でも「Mixi疲れ」なんて言葉が一時期話題になりましたが、Facebookについても、「『友達』が多い人ほどストレスを感じている」との調査結果が発表されたという話です。
この調査はスコットランドにあるEdinburgh Napier Universityという大学の学生を対象にして行われたもの(ちなみに大学のプレスリリースはこちら)。調査を行ったのは同大学の心理学者たちで、リーダーのKathy Charles博士によれば、調査対象者の中で「他のユーザーと接触する機会が多く、Facebook内で過ごす時間が多いユーザーが、最もストレスを感じている人々だった」とのことです。
その他、主なポイントとして以下の点が挙げられています:
- 対象者の12%がFacebookを利用することから不安を感じると回答。
- 「不安を感じる」と回答した12%の「友達」平均数は117名で、残りの88%の平均は75名。
- 対象者の32%が、友達リクエストを否認することに罪悪感や不快感を感じると回答。
- 対象者の10%が、友達リクエストを受けることが好きではないと回答。
ではなぜストレスを感じるのか。記事によれば:
In the university study, many students told researchers that they were anxious about withdrawing from Facebook for fear of missing important social information or offending contacts.
"Like gambling, Facebook keeps users in a neurotic limbo, not knowing whether they should hang on in there just in case they miss out on something good," Charles said.
She said other causes of tension included purging unwanted contacts, the pressure to be inventive and entertaining, and having to use appropriate etiquette for different types of 'friends.'
同調査では、多くの学生たちが研究者に対して、友達からの重要な情報を逃してしまったり、他人の気分を害してしまったりすることが怖くて、Facebookを閉じることに不安を感じると述べている。
「ギャンブルと一緒で、Facebookはユーザーを精神的に宙ぶらりんの状態においてしまう。良い話を逃さないように、その場所に留まるべきなのかどうか、判断がつかなくなってしまうのだ」とCharles博士は述べている。
また同博士は不快感を生じさせる他の原因として、望まない友達関係を拒否すること、ユニークで面白い人物であり続けようとすること、異なる種類の「友達」毎に適切なエチケットを使おうと心がけること、などを挙げている。
とのこと。なんだかまさしく「Mixi疲れ」や、中高生のケータイメール文化に関する調査結果を読んでいるようですが……要はネット上の人間関係といえども、人々は「リアル」での人間関係と同じ緊張感を持って行動しているということですね。「友達」の数が多くなればそれだけ人間関係の数も増えるわけですから、ストレスが高まるのもある意味で当然でしょう。
残念ながらこの研究が対象としているのはFacebookだけであり、Twitterのようなより軽い形でのコミュニケーションが可能で、匿名も可能なツールとの比較はなされていません。従ってこうしたストレスを機能レベルで回避することが可能なのか、はたまた人間の本能として根強く残ってしまうものなのかは分かりませんが、少なくとも米国でも日本同様、「SNS疲れ」に対する議論が盛り上がって行くのかもしれませんね。
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