昨日の朝日新聞で紹介されていたニュース。実は2004年から始まっているそうですが、杉並区立中央図書館でこんなイベントを開催しているそうです:
新刊本には宣伝のため、「帯広告」が巻かれていますよね。その「帯」を自作し、好きな本を宣伝してもらおうというイベント。「お気に入りの一冊に、その本が読みたくなるような帯広告を掛けて応募してください」という指定があるだけで、用紙の種類・字体・字数は自由。短い文に写真やイラストを入れても良い、とのこと。ただし応募資格があるのは杉並区内在住・在学・在勤の小学生から18歳までとなっています。
この企画、若者にもっと図書館を利用してもらおうと始められたイベントとのこと。「課題図書を押しつける読書感想文ではない」という位置づけのため、上記のように本の内容は限定されていません(マンガや図鑑でもOK)。また体裁も自由のため、過去の開催では、「犬をテーマとした本の帯を骨の形にした小学生」や「折り紙の本に折った折り紙を貼り付けた子供」などの応募者がいたそうです。こうした自由な姿勢が理由からか、初めて開催した2004年は応募数約200点だったのが、昨年は3倍強の約650点にまで増えたとのこと。
いや、「人は自分の意見を言いたくなってしまう」「他人の意見を参考にしてしまう」存在だということは、最近の WEB2.0 系サービスが明らかにしているわけですよね。言ってみれば、Amazon のカスタマーレビューのリアル版。「帯広告」なので字数が少なくてもよく、デザインを工夫できるという点で、それよりも手軽で面白い仕組みかもしれません。いいアイデアだなぁ。
しかし対象を子供・若者に限定しなくてもいいかもしれませんね。確かに始められたきっかけは「若者に図書館を利用してもらうため」だったかもしれませんが、あなたも「帯」を作ってみませんか?と呼びかけられたら、応えてしまう大人も多いと思います(とりあえず僕は参加してみたい!)。また図書館だけでなく、書店にも「逆輸入」が可能なアイデアではないでしょうか。
ちなみに過去の参加者には、『塩狩峠』の帯に大きな文字で「犠牲」と書いた小学生がいたとのこと。うーん、あなどれないですね……。
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