ふと思い立って、Twitter で平均的なユーザー(アクティブユーザー)は何人ぐらい Follow してるのかを調べてみることにしました。ちなみに僕(akihito)は現在162人。積極的に Twitter を活用している人々に比べれば、決して多くはない数ですが、果たして「平均(特定のコミュニティの周辺に偏らない、という意味で)」はどうなんだろう?と気になった次第。
【方法】
最初は Public Timeline に現れる人々をチェックしようかとも思ったのですが、
- どうも日本人と外国人では傾向に差があるような印象を受ける
- ある一瞬の更新を拾うだけでは、更新頻度の高いユーザーばかりを抽出してしまう結果になるかもしれない
と思い、以下の方法に切り替えました:
- ユーザー検索で「Japan」をキーワードに検索し、ヒットしたユーザー(9,636人)の中で、日本語で更新している人を対象にする
- ただし以下のユーザーは除外:
- 過去1ヶ月間更新がない
- 更新数が10に満たない
- ニュース配信や企業アカウント、bot など、通常のユーザーではない
- 非公開のユーザー(上記の条件が確認できないので)
これで「日本人アクティブユーザーの平均」と言えるかどうかは議論の余地があると思いますが、とりあえずパッと思いついて調べた結果ですのでご容赦を。とにかく上の条件に合致するユーザーの中から、325人分のデータを抽出してみました。
※追記
申し訳ありません。「ダークデータを解放しろ!」とか言いながら、自分でデータを公開してませんでした。ごく簡単な内容ですが、生データが欲しい方はこちら(Excel ファイル)をダウンロードして下さい。
※追記2
説明不足だったのでもう1つ。325人分のデータしか用意しなかったのは、上記の条件に合致したのが325人だったということではありません。純粋に時間の関係で、1,600人分チェックしたところで抽出を止めています(上記の条件に合致するユーザーが、他にも大勢いらっしゃいます)。そもそも「日本人の平均的ユーザー」という母集団をどう定義するか、その中からサンプルをどのようにランダム抽出するのか、曖昧な部分が多々あります。決してこの方法が最適だ、と言うつもりはありませんのでご容赦下さい。
【結果】
Following 数の平均は31人。ただし以下のヒストグラムで分かる通り、10人以下しか follow していないユーザーが数多く存在します。Following 数0~50人のユーザーで全体の90%を占めていますから、現状では「Following 50名」というのが1つの壁のようです。一方で、101人以上というユーザーも約5%存在していますから、100名を超えて follow するようなユーザーは「最初から数多くの人々をウォッチする意図を持っている」と考えられるかもしれません。
この「50名」というのが人間の能力的な制限(無数の人々を follow するのが不可能でないにしても、50名を超えるとストレスを感じるようになる?)なのか、それとも単に「現在の Twitter 界の規模では『この人を follow したい』と思えるようなユーザーに出会える数には限界がある」ことを示しているのかどうかは分かりません。恐らくその両方が影響しているのではないかと感じるのですが、もっと深く分析してみないと結論は出せないですね。
またもう少し分析してみたいのは、「平均的な Twitter ユーザーは多くても50名しか follow してないから、Twitter 界とは小さなムラが分散して存在している世界だ」という認識が正しいのか、あるいは「Following 数は少なくても、『ハブ』となるユーザーによって密接に結ばれている状態だ」という認識が正しいのかという点。経験的には後者が正しいように感じているのですが、これはリンクの数ではなくつながり方を見てみないと。
後は余談。せっかくデータが取れたので、いくつか分析してみました。
■ Following 数と Followers 数の相関関係
「Following が多い人は、Followers も多いの?」という疑問から、2つを軸にしてデータをプロットしてみたのがこちらのグラフ:
ご覧の通り、それほど強くはありませんが相関関係が見られます。中には「とにかく Following 数が多い」という情報収集特化型?と呼べるような方も見られるのですが、「他人を follow する人は自身も follow される」という傾向にあるようです。これは「follow されたら follow し返す」という慣習のようなものが一部にあることも原因かも。
■ Followers 数と Updates 数の相関関係
それじゃ「Updates が多い=長い期間、頻繁に更新しているユーザーは follow してくれる人も多い」という傾向はあるだろうか?と思い、Followers 数と Updates 数をプロットしたのが以下のグラフ:
ということで、明確な相関関係はなし。更新頻度は少なくても多くの人々から follow されるユーザーや、その逆のユーザーも存在します。まあ、あくまでも発信されるコンテンツや、そのユーザー自身の交友関係にもよるということで、ある意味当然の結果ですが。
■ Favorites 数
Favorites ってあまり利用されてないなー、という印象があったのですが、今回抽出したユーザーの中で「Favorites ゼロ」という人は全体の約75%でした。「10以下」だと約94%になるので、やはりあまり活用されていないようです。ただし使い始めると多用される傾向にあり、Favorites を11個以上つけているユーザーの平均 Favorites 数を取ると約233個という結果が出ました(1,000個以上をつけているユーザーが含まれているため、かなり上ぶれした数字ですが)。
*****
ということで、とりあえず簡単な分析はここまで。やり方によっては、もっと面白い結果が出てきそうです。日本語版が登場すれば、「Twitter でソーシャルネットワーク・アナリシス」的なことを行う人々がもっと出てくるでしょうから、今後の動きに期待したいと思います。
最近のコメント