というわけで、このブログでも以前ご紹介した「風船探しコンテスト」。DARPA(米国防高等研究計画局)が主催したもので、「米国内のどこかにある10個の赤い風船を探し出せ、最初に全て当てた参加者に賞金4万ドル!」という内容でした:
■ たった10個の赤い風船を見つけるだけで、400万円もらえます! (Polar Bear Blog)
■ 「風船10個を見つけて、4万ドルをゲットしよう!」コンテスト、いよいよスタート (シロクマ日報)
広大な米国の中から探し出せというのですから、流石に時間がかかるだろうと思っていたのですが。なんとスタートした当日に優勝者が確定してしまいました。MITの"Red Balloon Challenge Team"だったとのこと:
ABC News で記事も出ています:
■ MIT wins social networking balloon contest (ABC News)
"DARPA salutes the MIT team for successfully completing this complex task less than nine hours after balloon launch," said the agency director, Regina Dugan.
Organisers of the MIT team say they will split the prize money among the people who helped - either by finding balloons, or inviting others who did find them - and donate any unclaimed money to charity.
DARPAのディレクター、Regina Dugan は次のように述べている。「風船を設置してからわずか9時間弱で、MITがこの困難な課題を達成したことに、DARPAは敬意を表します。」
MITチームの関係者らは、賞金を協力してくれた人々の間で分割する予定だと述べた。風船を実際に発見した人物だけでなく、参加者を呼び集めた人物や、資金提供を行った人物などにも分け与えるそうである。
とのこと。賞金は4万ドル(というのが公式ページの発表ですが、ABCの記事では4万4,000ドルとなっています)なのですが、いったい何人ぐらいがMITチームに協力して、分け前は一人どのくらいになるのでしょうか?――などと下世話なことを考えてはいけませんね、はい。
シロクマ日報の記事でも書きましたが、優勝したMITのチームだけでなく、他の参加者にも「どんな戦略を使ったのか」をDARPAがインタビューするとのこと。「無数の一般人から発信される、細切れの情報がネットを飛び交う」という Twitter 時代。そこでどのようにして信頼できる情報を得、知識として組み立てるか?という課題への答えが、この研究の中から導き出されることを期待したいですね。
< 追記 >
TechCrunch でも関連記事が出ています:
■ How To Find Those Red Balloons (TechCrunch)
今回のチームかどうかは分かりませんが、MITチームの中には「正しい情報をくれた人に2,000ドル出す」というところもあったとのこと。また当然ながら Twitter でも、#redballoon や #redballoons というハッシュタグで様々な情報交換、あるいは情報戦が行われていたようです。
※さらに追記。MITの"Red Balloon Challenge Team"のページをよく読んだら、ちゃんと報酬体系について解説されていました。風船を実際に発見した人には2,000ドル、そんな人を紹介した人には1,000ドル、さらにその紹介者を紹介した人には500ドル……というように、情報を仲介した人にも報酬を払うというシステムを採用していたとのこと。これがどこまで効果を発揮したかは分かりませんが、興味深い点ではありますね。
< 追記2 >
CNN.co.jp でも日本語記事が出ていました:
■ 国防省機関の気球捜索コンテスト、マサチューセッツ工科大優勝 (CNN.co.jp)
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