さすが英国民、俺たちにできないことを平然と……ってネタはおいといて。タイトルの通り、Google ストリートビューの撮影車が、英国のある町で住民の妨害に遭遇したそうです:
■ Village mob thwarts Google Street View car (Times Online)
最近ニュースで報じられていたのでご存知の方も多いと思いますが、先月19日から Google ストリートビューが英国でもスタートしました。ところが(やっぱり?)、プライバシー侵害だと激しい批判が起きているとのこと:
■ ストリートビューの削除責任はGoogleにあり (ITmedia)
で、おとなしい日本国民とは異なり、英国民は実力行使に出た……と。事件が起きたのは、ロンドンの北西50kmほどの位置にある Broughton という町。先ほどのTimes Online の記事に戻り、前半の部分を引用&翻訳してみましょう:
A spate of burglaries in a Buckinghamshire village had already put residents on the alert for any suspicious vehicles. So when the Google Street View car trundled towards Broughton with a 360-degree camera on its roof, villagers sprang into action. Forming a human chain to stop it, they harangued the driver about the “invasion of privacy”, adding that the images that Google planned to put online could be used by burglars.
As police made their way to the stand-off, the Google car yielded to the villagers. For now, Broughton remains off the internet search engine’s mapping service.
It was Paul Jacobs who provided the first line of resistance. “I was upstairs when I spotted the camera car driving down the lane,” he said. “My immediate reaction was anger; how dare anyone take a photograph of my home without my consent? I ran outside to flag the car down and told the driver he was not only invading our privacy but also facilitating crime.”
He then ran round the village knocking on doors to rouse fellow residents. While the police were called, the villagers stood in the road, not allowing the car to pass. The driver eventually did a U-turn and left.
Buckinghamshire では不法侵入が多発していたため、既に住民達は不審な自動車を警戒していた。そして Google ストリートビューの撮影車が屋根に360度カメラを搭載し、 Broughton の街に入っていこうとしたとき、住民達は行動に出た。「人間の鎖」をつくって車の進行を止めようとし、ドライバーに対してプライバシー侵害を訴え、Google が映像をオンラインにすれば泥棒が利用するだろうと警告したのだ。
警察が到着したとき、Google の車は住民の抗議に屈したところだった。現在、Broughton は Google の地図サービス上からは対象外となっている。
最初に抗議を始めたのは Paul Jacobs という人物だった。彼は次のように述べている:「撮影車がやってくるのを見つけた時、僕は2階にいました。最初に感じたのは怒りです。なぜ僕の許しも得ずに僕の家を撮影しようとするんだ?ってね。外に飛び出して車を止め、ドライバーに『お前はプライバシーを侵害してる上に、犯罪を犯してるんだぞ』と言ってやりました」。
彼は街中を回って住民にこのことを知らせた。警察が呼ばれる一方で、住民は道路に立ちふさがり、撮影車を通そうとしなかった。結局、ドライバーはUターンしてその場を去った。
とのこと。念のために検索してみると、確かにストリートビューを見ることができません(って、そもそも撮影してすぐにオンラインになるわけではないでしょうが):
というわけで、住民自ら実力行使に出るという伝統のある国では、ストリートビュー撮影は一筋縄ではいかないかもしれませんね……もちろん暴力沙汰になってはいけませんが、日本で起きた騒動なんてまだまだ甘いのかも?
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