POLAR BEAR BLOG

Computerworld が選ぶ、ギークなブログTOP15+5

Computerworld 誌が「テクノロジー系ブログTOP15」なるものを選出していました。オマケの5つと合わせて20個のブログが紹介されているので、ちょっとリストアップしておきたいと思います：

■ Top 15 geek blog sites (Computerworld)

Computerworld 誌の編集者による選出。以下、1位から15位までです（説明文は省略しました）：

1. Lifehacker (http://www.lifehacker.com)
2. IT Toolbox Blogs (http://blogs.ittoolbox.com)
3. Valleywag (http://valleywag.com)
4. Kotaku (http://kotaku.com)
5. Danger Room (http://blog.wired.com/defense)
6. Gizmodo (http://gizmodo.com)
7. O'Reilly Radar (http://radar.oreilly.com)
8. Techdirt (http://www.techdirt.com)
9. Groklaw (http://www.groklaw.net)
10. Hack a Day (http://www.hackaday.com)
11. Engadget (http://www.engadget.com)
12. Feedster (http://www.feedster.com/feedpapers/Technology)
13. Forever Geek (http://forevergeek.com)
14. Rough Type (http://www.roughtype.com)
15. Smorgasbord (http://www.smorgasbord.net)

さらに"Honorable mentions"として挙げられているのが以下の5つ：

1. The Unofficial Apple Weblog (TUAW) (http://www.tuaw.com)
2. Elliot Back's blog (http://elliottback.com/wp)
3. Ed Foster's Gripelog (http://www.gripe2ed.com/scoop)
4. Gadgetell (http://www.gadgetell.com)
5. 4sysops (http://4sysops.com)

さて、いくつご存知でしたか？ちなみに僕はちょうど5割、10/20個でした（まだまだ情報収集が甘かったでしょうか……）。

さらに、上記の20ブログをまとめたOPMLを作ってみました（なるべく全文フィードを拾うようにしましたが、一部部分フィードが含まれています）。ただし12番目の Feedster はRSSが存在しないため含めていません。また追加分の5番目 4sysops はちょうどシステムダウンしていたため、キャッシュからRSSのリンクを拾っています。もしかしたらうまく動かないかもしれませんので、その場合はご容赦下さい：

20GeekBlogs.xmlをダウンロード

ユーザー以外にも優しく

シロクマ日報でも書いたのですが、最近RSSリーダーを使っていません。ので久しぶりに Google Reader を使ったら、「Email で送る」機能が新しくなったことを知りました：

■ There are people who don't use feed readers? (Official Google Reader Blog)

個々の記事の最下部にある「Email」ボタンを押すと、以下の画面のように、記事の下（同じウィンドウ内）にメール送信フォームが開きます：

このフォームは Gmail と連動しているので、メールアドレスのオートコンプリート機能が使用可能。で、コメントを書き込んで、実際にメールを送ってみた結果が以下の画面：

残念ながらコメントには日本語が使えず、空白になってしまっています。しかし記事本文はHTMLでフォーマットされ、Google Reader 上で表示されたものがそのままで送られていますね（よくあるメール共有機能のように、記事本文のURLだけ送られて終わり、というものではありません）。元々のRSSフィードが全文フィードになっていなければ元も子もありませんが、記事をそっくりそのまま送れるというのは、送られた側にしてみれば便利かも。

というごく簡単なアップデートなのですが、オフィシャルブログのタイトル「RSSユーザーを使わない人もいるだって？」というのが Google の態度を示しているようで好きです。そう、世界には自分たちが慣れ親しんでいる技術を使っていない人々だっているのですから、ユーザー以外のことを考えた機能追加だってあって良いですよね。なぜか全てをRSSで完結させないと気がすまない人もいるようですが、そういった態度は逆にRSSの普及を妨げてしまうのでは……。

このブログは、月々1,260円（税込）のコストがかかっています（人件費を除く）

今日からようやくゴールデンウィークに入りました。なのになぜか仕事をしている自分。というわけで、息抜きに information aesthetics を見ていたら、こんなビデオが紹介されていました：

Sarah McLachlan というアーティストの"World On Fire"という曲のPV。ご覧いただければ分かると思いますが、いきなり「このビデオを作るのに合計で$150,000 かかった」と宣言されます。しかし実際にかかったのは$15のみ。じゃあ残りはどうなったの？という内容が次々と説明されていきます。

内容を明かしてしまうと、ミュージックビデオを作るのにかかる典型的な費用が紹介され、それが世界の貧しい国々で使われたらどれ程の人々を救えるかが示されるというもの。例えば「ディレクター達の給与$16,500 = 南アフリカの孤児施設を1年間運営するのに必要な総費用」などといった具合。最後に

So that is where all the money went

という一文が表示されるので、恐らく実際に行われた支援が羅列されているのでしょう。よくテレビのチャリティー番組（某24時間番組など）に対して、「それを作るのに必要なお金を寄付した方が早いんじゃ」というツッコミが入りますが、それを地で行ったビデオといったところでしょうか。

ちなみにこの Polar Bear Blog ですが、TypePad Pro を使用していますので、月々1,260円の費用が発生しています（ブロガー＝僕の人件費を除きます）。「その分をチャリティーにまわした方が有意義では」と言われないように頑張らないと……。

山菜採りアウトソーシング

専門家のスキルとネットを組み合わせて、ネットから専門家の力を利用するというモデルが様々な分野に登場してきました。例えばスタイリストが自分にあったファッションを選んでくれて、買物代行までしてくれるサービス「ZEEL」などは、その好例でしょう（ご参考まで：「パーソナル専門家」）。そのモデルがいよいよ「山菜採り」にも登場したというニュースがありました：

■ 注文受け名人が山菜採り　森のネット通販 （asahi.com）

「あきた森の宅配便」というサービスについて。ホームページには「山菜採り名人」が顔写真・得意な山菜（！）などの情報と共に掲載されていて、彼らに山菜採りを依頼できるという仕組み。当然ながら山菜は採り置きせず、依頼を受けて採集したものを配送するので新鮮な山菜が楽しめるとのこと。「『名人』は高齢の人が多いため体調が優れない場合もあったりして、すぐに採れないことも」あるそうですが、逆に人間味が増して面白いかもしれませんね。

「名人たちは、得意分野で楽しみながら働き続け、都会の人たちに喜んでもらえることもあり、生き生きとしている」と話している。

ということですので、都会の人々だけでなく注文を受ける名人にもメリットのあるモデルとなっているようです。名人にPCの使い方を覚えてもらうのは難しいかもしれませんが、メールやチャットで名人と直接コミュニケーションできたり、ブログで名人の活動の様子が垣間見えたりするようになると、もっとファンが増えるかもしれません。

さらに同様のモデルを、他の農作物・魚介類にも応用できるかも。ゴールデンウィークで田舎に帰る予定のある方々は、田舎の名産品で展開できないか考えてみるのも面白いのでは？

「キャラ設定付き」マネキン

本来「裏方」として目立つべきではない存在なのに、キャラクター設定を付けたマネキンがウケているそうです：

■ マネキンも“萌え”の時代　「麻衣、13歳」キャラ設定も （ITmedia News）

大手マネキンメーカーの平和マネキンが販売している、「きゃらもあ2」というマネキンについて。画像でお分かりの通り、アニメのキャラクターを思わせる顔立ちで、「拓哉、13歳、嫌いなもの勉強」「麻衣、13歳、好きなものチョコレート、嫌いなものはクモ」のようなキャラクター設定まで付いているのだとか。「市場が横ばいで推移する中、昨年度は前年比15％増と急拡大」しているほど人気だそうです。

以前「擬人化マーケティング」というエントリを書いたことがありましたが、擬人化（マネキンはそもそも「人」形ですが）して売り出すという例は珍しいものではありません。しかし、それ自体が売り物ではない＝他の商品を売ることが目的のモノであるマネキンにキャラ設定がなされるというのは面白いですね。マネキンは当然BtoBの商品ですから、キャラクター設定があるということは消費者にはアピールされていないと思いますが、いっそのこと大々的に展開しても面白いかも。

例えばキャラ設定そのままでアニメ化するとか、キャラクターグッズを作るとか、キャラブログを書かせるとか。他にも、マネキンが着ている商品とタイアップしたサイトを作るなんてことができるかもしれません。いずれにしても、マネキンのような平凡な存在でも、工夫次第で差別化ができるという好例ですね。

素材を活かすのは難しい。

「良いモノを作ったのだから売れるだろう」「このサービスならヒット間違いなし」と思ったときには、adfreak の記事で紹介されていた「ある映画」の予告編を観ると良いかもしれません：

そう、これは間違いなく Star Wars のエピソードIVではありませんか。1977年当時の予告編とのことですが、有名なテーマソングも使われていなければ、具体的なストーリーの解説もありません。目を引くシーンが切り貼りされているだけで、"The story of a boy, a girl and a universe"（少年と、少女と、宇宙の物語）などという宮崎アニメのようなキャッチコピーが使われています。今から30年前ということを考慮に入れたとしても、この予告編を観て本編を観たいと思う人は少ないでしょう。

いくら素材が良かったとしても、その見せ方次第では美味しさや価値が伝わらない/逆に不味そうに見えてしまうことがあるわけですね（ただこの予告編は、「本当に良いものは最終的にヒットする」という例になってしまうかもしれませんが）。また当事者の間であったとしても、あるモノ/サービスの本当の価値を伝える/理解するのは難しいのだ、ということを諭してくれているのかもしれません（特にそれが Star Wars のように、これまでに例を見ないような作品である場合には）。

とはいえ、僕が1977年当時に「Star Wars の宣伝をやれ！」と言われても、やっぱり同じような間違いをしていたでしょうね。ただ最後のロゴ大爆発だけはあり得ませんが……。