発表以来、当然(?)ネット上で話題を呼んでいる"Google Spreadsheet"。ただいま招待制ベータテスト中ですが、招待依頼を出したところ、あっさり招いてもらえました。で、以下がそのスクリーンショット(クリックで拡大):
ご覧の通り、日本語も問題なく受け付けてくれます(ただしファイル名を日本語にすると、.xls あるいは .csv でエクスポートする場合にファイル名が文字化けします)。関数もけっこう充実していて(300種類弱ぐらい?)、ざっと見たところ普通に使うものは網羅されている感じでしょうか。残念ながら、時間がないので目玉の「シート共有機能」「チャット機能」は試していないのですが、「100%EXCEL」とは言わないまでも、「50%EXCEL」ぐらいは実現できていると思います。EXCEL と決定的に違うところは、グラフ・ピボットテーブル・マクロぐらいではないでしょうか(それが重要という人はもちろん多いでしょうが)。
で、この Google Spreadsheet に対して、早速 Microsoft から反応が出ています:
■ 「Google Spreadsheetsは10年古い」とMicrosoft (ITmedia)
また Google Spreadsheet を「貧乏人のEXCEL」と揶揄する声も:
■ Google Spreadsheetsは「プアマンズExcel」 (ITmedia)
Google Spreadsheet が EXCEL に対抗するほどの能力を秘めたものではない、という指摘はまったく正しいと思います。企業が EXCEL を捨て、Google Spreadsheet に乗り換えることはまずあり得ないでしょう。
しかし多くの人が指摘していることですが、EXCEL の機能をフルで必要としないユーザー・セグメントというものは確実に存在します。そんな「たまに表計算が必要」な人々は、EXCEL の購入を止める可能性が出てくるでしょう。また Google Spreadsheet はその共有機能・チャット機能により、「表計算ソフトをベースにしたWEBコラボレーション活動(EXCEL 2.0 !?)」という新たな境地を拓く可能性があります。本来は将来 EXCEL が占めるはずだった市場を、現在の Google Spreadsheet が占領しつつある、という見方もできるのではないでしょうか。
いずれにせよ、単なる機能ベースで EXCEL と Google Spreadsheet を比較しているだけでは、本当の競争の姿を見誤ってしまうでしょう。Google Spreadsheet がどんな人々に食い込もうとしているか、どんな使い方をしてもらおうと狙っているのかを考えてみることで、そのインパクトを正しく把握できると思います。
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