今朝は久々に腹が立ちました。最寄り駅の三鷹は総武線の始発駅なので、今朝は始発電車に座ってきたのですが、途中の駅で小さな子供をダッコした母親が乗ってきました。何かあったらしく、子供は大泣き。母親はダッコしながらなんとかあやそうとするのですが、体勢が整えられず、子供も泣きやみません。その間、まわりの乗客は見て見ぬフリ。僕は少し離れた場所に座っていたのですが、立ち上がって彼女に席を譲りました。
いや、僕の美談だとアピールしたいのではなくて。小さな子供を、それも母親一人で連れて出かけることがいかに大変か、同じ環境にいない人に理解しろといってもなかなか難しいのでしょう。僕も一人だけで娘を連れて出かけると、あからさまに「子連れでモタモタ移動しやがって」という目で見られます。しかし止むをえず子連れで外出しなければいけないこともあるし、何より小さな子供がいるうちはお出かけするな、とでも言うのでしょうか?
腹が立つのでこれ以上は省略しますが、今朝の日経産業新聞に少しホッとする記事がありました:
働きやすい会社(3)育児休暇中の疎外感なくせ -- リコー 元の職場にほぼ全員復職(日経産業新聞2006年3月16日第1面)
リコーでは社員の子育て支援制度の拡充に努力しており、育児支援制度を利用した社員の復職率はほぼ100%とのこと。中でも注目したいのは、外部からもグループウェアを閲覧可能にしている点です:
伏見さんは一年ほど仕事から離れているが、元の職場とのつながりは保たれている。同社では休業中でもグループウェアで所属部署の掲示板などを閲覧できるからだ。仕事を引き継いだ社員からメールで届く相談にも乗っている。
(中略)
グループウェアを見れば、自宅で子育てをしていても、同僚の人事異動までほぼリアルタイムでわかる。「社内にいる時と同じ情報を得られ、何も変わらない。疎外感を覚えることはなかった」。
リコー以外にも「休業者にも利用可能なイントラネット」を導入している企業の話は聞きますが、この仕組みがいかに有効かを示す例でしょう。子育てしていると、子育てだけが中心の世界になってしまい、何かとストレスが溜まるものです。そんな時、こうしたグループウェアを通じて「社会に参加している」実感を保てることは、育児休業者にとって何よりも価値のあることだと思います。
もう1つ別の効果もあります。それは社内の人々に対して、「育児するとは・育児休業するとは」という実体験をフィードバックする効果です。メールやBBS、社内ブログや社内SNSなどを通じて「育児休業中の人々の姿」が見れれば、彼らがどんな苦労をしているか、どんな喜びを感じているかが分かることでしょう。そういった新たな視点を持ち込むことは、子供向け商品/サービスを提供する企業でなくても価値のあることだと思います。
「育児休業者も利用可能なイントラネットは、育児休業中の人々と社内の人々、両方にとってメリットがある」という認識がもっと広まって良いように思います。「イントラネットの情報を公開するのはちょっと」という企業なら、まずは社内ブログ/SNSから始めてみる、というのはどうでしょうか?とアピールしつつ、腹いせエントリーを終わります。
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