Sony が iPod 退治に再挑戦するようです:
■ 今度こそiPodキラー? ソニー、音楽プレーヤー「Rolly」を予告 (ITmedia News)
現時点で公開されているのは音楽プレーヤーであることと、「Rolly」という製品名だけ。正式公開は9月で、それまでは以下のティーザーサイトと、公式ブログまでが情報源になるようです:
■ Rolly-show
■ Rolly-show BLOG
ティーザーサイトは何だか重いときがあるので、以下にスクリーンショットを貼っておきます:
こんな風に、数多くのショートムービーがフワフワとただよっている感じのサイト。マウスオーバーで個々のムービーが大きく表示され、再生が始まります。以下はこの中にあるムービーの1つ:
というわけで、まさしくティーザーサイト。完全にイメージ先行型の宣伝ですね。ちなみにサイトの画面右上にはカウントダウンされるナゾの数字が表示され、最下部には「PEACE」「SHUFFLE」「SHARE」「MUSIC」「KURUKURU」「SMALL」「MOTION」「OPEN」「COMMUNICATION」「FREE」「STYLE」「CHILL」「LUCKY」「ABSTRACTION」という単語が右から左へとスクロールしていきます。んー、謎。
ところで、日本初のティーザー広告って何かご存知ですか?実は、日本初のキャッチコピーとして知られる「土用の丑の日にはウナギを食べよう」(by 平賀源内)って、ティーザー広告だったのだそうです。以下は最近読んだ、『人を動かす情報術』という本からの引用:
曰く、源内は店の軒先に、大きく「今月○日は土用丑の日」と書いた看板を置くように鰻屋に指示し、誰かからその看板のことを聞かれても、なぜ土用の丑の日に鰻なのかといったことには一切答えさせずに、「○日は土用丑の日でござい」をだけ答えさせたそうである。
(中略)
そもそも鰻と土用、丑の日などは関係がない、ある程度知識がある人ならば、丑の日に「色の黒いもの」を食べると夏負けしないという民間伝承や、大伴家持の有名な歌「石麻呂に 吾れもの申す 夏痩せに よしといふものぞ鰻とり食せ」などを思い浮かべるかもしれない。しかし、当の鰻屋自身がそれに直接答えないため、受け手は「土用丑の日」、「鰻」という断片的な情報を、直接繋ぐことができないということになる。
こうした微妙な情報の欠乏感が、最終的に、人々に訴求して効果を上げたということである。つまり、夏の盛りに鰻を食べるという意思決定を、看板の宣伝効果と口コミを利用して、作り上げたのである。
ということで、実は「土用の丑の日にウナギを食べる理由」というのはハッキリと解説されていたわけではなかったのですね。それが日本人の習慣として定着してしまったのですから、ティーザー広告の大成功例と呼べるでしょう。
さて、一方の Rolly ティーザーサイト。「土用にウナギ」のように、微妙な情報の欠乏感を醸し出すことができるでしょうか?個人的には、現時点では情報が無さ過ぎて、「もっと情報が欲しい!」という欠乏感よりも「なんだかワケの分からないサイトだなー」という無関心の方が大きいかも。もう少し音楽プレーヤーとしての性能を見せてくれても良いのでは、と思うのですが。まぁこの辺は徐々に明らかにされて、9月の正式発表まで関心を盛り上げてくれるのでしょう(たぶん)。
P.S. そういえば1年前の夏、Zune もティーザーサイト出してたんですっけね……
■ ちょっとシュールな(?)Zuneティーザーサイト (ITmedia News)
製品としての情報を出さないなら、いっそのことここまでシュールにしてしまった方が良いのかも。って Zune はとても iPod キラーには成長していないわけですが。
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