最近は何でも無料公開が主流ですが、「プレミアムコースになるといくら」っていうWEBアプリがありますよね。そんな料金体系を考えるときに、大切なことは何だろう?と考えるエントリ:
■ How Much Should You Charge for Your Web App? (Instigator Blog)
WEBアプリケーションの料金を考えるときに役立つ、6つのアドバイス。早速その6つはというと:
1. シンプルな料金体系を
シンプルだと分かりやすく、潜在顧客を顧客にできる確率が高まる。3つのプランぐらいが適当。そういえば先月のハーバード・ビジネス・レビュー(2007年10月号)に「お客様が敵に変わる時」という論文があり、そこで「『複雑な料金体系にすることで、お客様が最も不利な料金プランを選ぶ=自社が最も得するように仕向ける』などという行為は、必ず消費者からの反発を招く」と論じられていました。逆にシンプルで分かりやすい料金体系は、好印象を狙えるのでしょうね。
2. ベストなプランが分かるように
どれがお客様にとって得なプランなのか、が一目で分かるように。例えば Basecamp の料金体系では、プランの数は多いものの、「(当社がオススメする)ベストプラン」「人気のプラン」が分かりやすく表示されている。これも先ほどのハーバード・ビジネス・レビューの論文と一緒で、お客様の側に立って考える、ということですね。
3. 料金表は表に出せ
サイトのずっと奥まで行かないと料金プランが載っていない、見ても結局よく分からない、などということがないように。でないと、お客様からの信頼を失ってしまう。
4. 競合サービスとの比較をすること
競合サービスがどのような料金体系を設定しているかを知ること。それを下回ることは「安物」と捉えられることを意味し、逆は「高い」と捉えられることを意味する。いくら自社あるいはお客様にとって合理的な料金でも、既に似たようなサービスが存在している場合には、それとの比較で「高い」「安い」が決められてしまうわけですね。競合の料金体系に合わせて修正してもいいし、修正しないなら「なぜ安いか=安物ではない」「なぜ高いか=この料金は妥当である」ことを証明しなければならない、と。
5. 他のWEBアプリケーションとの比較をすること
直接競合するサービスだけでなく、似たようなサービスの料金との比較を行う。要はあまりに高い値段を設定すると、代替サービスで安いものがないか探されてしまい、逆に低い値段だと儲け損ねてしまうわけですね。これはWEBアプリケーションだけでなく、同じタスクを実行できるリアルのサービスとの比較(オンラインカレンダー vs. 手帳 etc.)も必要でしょう。
6. 見直しを繰り返す
いちど料金を決めたら永久にそのまま、ではない。見直しを繰り返し、また実験を行うこと。頻繁に料金変更を行うとお客様を混乱させてしまうかもしれないが、それを恐れて料金をフィックスしてしまうというのも良くない。
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以上6つ。売るものが何にせよ、「プライシング」というのは非常に難しい行為だったりするわけで、簡単に論じることはできませんが。1~3で論じられているように、とにかく顧客視点を失わないというのが最重要なのでしょうね。特にWEBアプリの場合はお客様側もネットに精通しているわけで、企業側にその意図がなくても、ちょっと分かりにくいだけでネガティブなイメージがネットに流れてしまうかもしれません。
あとこれは個人的に、「解約しやすい料金体系」というのも7番目に付け加えたいところ。何らかの理由でサービス停止したい場合、それが簡単にできるようになっていないと不信感がつのります。例えば「1年単位での契約/途中解約でも払い戻しなし」なんてのは論外で、「週単位/月単位での課金」くらいは用意して欲しいですよね。またちょっとプライシングからはズレるかもしれませんが、「解約後も何らかの形で(お金がかかってもいいから)データを保存/ダウンロードできる仕組み」とか、「クリック1つで自動更新(クレジットカードからの引き落とし)が停止できる仕組み」なんかも望みたいところ。
……いや、なんでこんなに、goo ブログの有料サービスは解約に手間がかかるんだ、って話なんですけどね。
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