■ 8度目の海外旅行で最低最悪の失態を演じ、旅行はキャンセルでごさるの巻 (Blue-Periodさんの日記)
を読んで、人ごとだと思えなかったので少し。(はてブのコメントにもちらっと書いたのですが、若干記憶違いがありました。詳細は以下で)
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何を隠そう、僕もパスポートには嫌な思い出があります。あれはちょうど10年前のこと。ニュージーランドでいまで言う「エコツアー」的なものに参加しようと、往復チケットと現地ツアーの手配をしてワクワクしながら出発日が来るのを待っておりました。
現地ツアーの詳細は忘れてしまったけど、シーカヤックで海や湖を移動しながら野生生物を観察し、夜はキャンプするといった内容。寝袋が必要になるので、当時つきあっていた彼女を連れてハンズに買いに行き、「ワイルドなオレ」を気取っていたのでした(いやまぁ、ツアーなんですが)。多分いろいろと偉そうなことを言ってたはず。
で出発日当日。バックパックに寝袋もバッチリつめた僕は、さっそうと成田空港にやってきたのでした。当然彼女にも見送りに来てもらって、「しばらく会えなくなるけどー」的な話をしつつ、受付カウンターに向かったところ……
受付のお姉さん:「……えーっと、お客様のパスポートはこちらなんですよね?」
僕:「はい。何か問題があるんですか?」
お姉さん:「ニュージーランドの場合、パスポートの有効期間が滞在期間プラス3ヶ月以上残っていないと入国できません。お客様の場合、有効期間がこの規定を満たしておりませんので……搭乗手続きはできますが、このままだと現地で引き返すということに。」
僕:「ええっ!何とかなりませんか?」
お姉さん:「なりませんね。」
なるわけねーだろJK。受付カウンターでパスポートの再発行ができんのかよ。そんなこと頭では分かっているのですが、「えーっ」「いやでも」「そこをなんとか……」的な言葉が次々に口から出てきます。受付のお姉さんもかなり迷惑だったはず。
で、当然搭乗をあきらめた僕は、バックパックをかついだまま彼女の前にとんぼ返り。さっきまでのクロコダイルダンディ、あるいはクロコダイルハンターぶりはどこへやら、すっかり情けない姿を晒してしまったのでした。これがただのパスポート忘れなら何とかなったのかもしれませんが、残存期間が少ないということで再発行が必要となるため、全行程をあきらめるということに。チケット代とツアー代、合計でいくらだったかは覚えていませんが、まだ社会人になって間もない頃だった僕にはかなりのダメージでした。
しかしそんな情けない姿を見て、逆に同情したのでしょうか。その彼女というのは今の奥さん。僕は「あぁ、これで絶対に別れるな」と覚悟していたのですが、ありがたいことに(?)何とか見捨てられないでおります。奥さん曰く、
「あの時の落胆ぶりは忘れられない。このまま死んじゃうんじゃないかと思った」
とのことです。そういえば最近、その後一度も使うことなく押入れに置かれている寝袋を、娘が発見して「なにこれー?」とか言ってました。聞くな、娘よ。
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長くなりましたがこれで終わりではありません。実はその後、僕らは米国で挙式を挙げるなどという舞い上がったことをしたのですが、その出発の際に今度はパスポート自体を忘れてしまうという失態を犯したのでした。その時は翌日の便を手配してもらい、何とか挙式には間に合ったのですが……いやぁ、人間って学ばないものですねー。
そんなこともあってか、今では海外に行くとなると、親兄弟から必ず「パスポートは大丈夫?」「パスポートを忘れるなよ!」と暖かい助言をいただきます。みんなありがとう!僕、もう忘れないよ!
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