これはもしかしたら、日本で既に行われているかもしれないけど。アメリカでGMのディーラーが「トヨタ車に試乗させる」という試みを行っているそうです:
■ GM dealers offer Toyota test drives (CNN.com)
サターンのディーラーがライバル車のアコード(ホンダ)やカムリ(トヨタ)の試乗車を用意し、自社のクルマ(このケースでは Saturn Aura)と一緒に試乗可能にしたとのこと。正確なデータは不明ですが、この取り組みが「成果を挙げている」とのコメントが紹介されています。また同様の「ライバル車試乗サービス」は、今年の後半にシボレーでも導入される予定なのだとか。
消費者の側からすれば、これは便利なサービスですよね。PCや家具を選ぶ時などは、候補に挙がっているものを一箇所で見比べる・触り比べることができるのですから、クルマ選びの際に同じことができても良いはずです。あるルートでサターンを運転した直後に、同じ道をアコードでたどることができれば、正確な比較が可能になるでしょう。
GMの側は、このサービスによってお客を逃がすことを防げると考えているようです。サターンにしようかカムリにしようか迷っているお客がいたときに、「やっぱりカムリに試乗してからにするわ」と言われても、トヨタのディーラーに行く(そして彼らに説得させられてしまう)のを防ぐことができるわけですね。また日本車が圧倒的なシェアを握っているセダン市場では、仮にライバル車が良く見えてしまっても、「失うものは何もない(そもそも負けているのだから)」と考えているとのこと。逆に日本車が弱いSUV市場では、このサービスを導入するつもりはないそうです。
競合製品を一緒に試してもらうという発想、それ自体は珍しいものではありませんが、まだ応用できる分野はあるということかもしれませんね。例えばWEBの分野でも、まったく同じ作業(同じデータ・同じ結果)を自社サービス・他社サービスで実行可能な環境を用意して比較してもらう……なんて売り込み方ができるのかも?
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