僭越ながら、本日9月10日でこの POLAR BEAR BLOG も開設1周年を迎えることができました。パチパチパチ。ということで、今回は1年間続けてみた感想などを少し。
まずはいくつかのデータから(すべて2006年9月10日0時0分時点のもの):
- エントリ数(このエントリを含む): 722
- 被トラックバック数(スパム除外後): 505
- 被コメント数(スパム除外後): 611
- RSSフィード(FeedBurner による加工済フィード)購読者数の最大値: 213 (2006年8月30日の値)
- テクノラティ・ランク: 9,205 (540 links from 252 blogs)
- Amazon アソシエイトで得た収益: 11,944円 (ただし「シロクマ日報」経由のものも含む)
アフィリエイトは Amazon 以外貼っていないので、POLAR BEAR BLOG を1ヶ月書いて手にするお金は1,000円以下ということになります。あぁ、やっぱり AdSense も貼ろうかな・・・。
実は「1年間毎日エントリし続けたらどうなるか」という実験を続けていて、そちらを達成するのが9月30日になります。なのでまだ反省会っぽい心境ではないのですが、いちおう現時点で感じていることなどを:
1. 「ブログ読んだよ」が嬉しい
上に書いたように、(僕の場合は)ブログを書くのは割に合いません。時給に換算したら、1時間かけて稼げるお金は何十円の単位になってしまうでしょう。しかしそれでも書き続けられるのは、「ブログ読んだよー」という一言を聞くのが嬉しいからだと感じています。僕はアクセス数やRSSフィード購読者数、各種SBMサービスの被ブックマーク数がとても気になるタイプなのですが、それも同じ理由からでしょう。世のブロガーには外部の反応をまったく気にされない方もいらっしゃいますが、僕はダメです(どちらが良い/悪いを論じるつもりはありません、念のため)。
2. 書いてばかりではネタが無くなる
よく言われることですが、インプット(情報や知識を仕入れること)とアウトプット(情報や知識を発信すること)の関係は水の入ったボトルのようなもので、どちらか一方をし続けるということはできません。アウトプットしていればいつかはネタが尽きますし、インプットし続けていてもいつか飽和点がやってきます。従ってブログを書き続けるためにはインプットが必要なのですが、アウトプットと同時並行に行うというのは容易なことではありません。僕の場合、毎日続けようとしたら(別に続ける必要はまったくないのですが)1日1本分のインプット/アウトプットが限界かなと感じています。クオリティの高いエントリばかりを定期的に(それも短い間隔で)更新されている方がいらっしゃいますが、本当に心から尊敬します。
3. けど書かないとネタは集まらない
2.と矛盾するようですが、書こうとすることでインプットが促されるということもある、と実感しています。ブログ用にわざわざネタ探しをすることには賛否両論あると思いますが、ネタ探しすることで本来であれば気づかなかったような情報に目を向けることができる、という利点はあるのではないでしょうか。個人的には、ブログを書き始めてからインプットの情報量が大幅に増えたと感じています。無理に書こうとして質の低いエントリをしてしまうのも問題ですが(僕のブログにそんなエントリが多いことを正直に認めます)、多少無理する方が得るものは大きいと思います。
4. 質より量
これは『メディチ・インパクト』で訴えられているのを読んで共感したことなのですが、一言で言うと「質は量の中から生み出される」といったところです。実際に過去の偉大な芸術家や科学者の業績を調べると、その代表作となる作品は最も精力的に活動していた(多くの作品を発表していた)時代に生み出されるケースが多いのだとか(ちなみに、逆にこの時期は駄作も多い、とも主張されています)。もちろん、必ずしもたくさん書いていれば良いものが生まれるというわけではないですし、量を書かなくても質の高いコンテンツを生み出せる方がたくさんいらっしゃいます。しかし個人的には、ブログはこの「量の中から質を生む」ということに最も適したツールなのではと感じています。だからこそ、ブログ+検索エンジン/SBM(玉と石をより分ける仕組み)という組み合わせが既存メディアを凌駕しつつあるのではないでしょうか。また量を生み出していく中で、「こんなの書いても面白くないだろう」というネタが表に出てくるようになり、それが意外に他者からの共感を得る・・・というケースも多いと思います。
5. ブログは生煮えの料理
4.と少し関係してきますが、企業ブログなど公式な意見表明の場合を除き、ブログは未完成の議論を行うことが許される、もしくは未完成の意見をどんどん出すべき場だと思います。以前「生煮えの料理を出すようなマネをしていいのか」という表現が、確か50%ルールの話の時に出てきました(ということで、元はソフトウェア開発の話だったと思います)。ブログの場合、完璧な料理を作ってもらってそれを食べる(=知識を得る)ことも良いのですが、生煮えの料理を一緒に作っていく(=コメントやトラックバックで議論に参加する、あるいは「この意見って違うんじゃ」と考えてその問題を深く考えるようになる)ことができるのが醍醐味なのではないでしょうか。以前某ブログで微妙にズレた意見ばかりが書き込まれ、「バカじゃないの」「そんなの間違いだ」という非難の嵐が起きたということがありました。僕もそのブログの内容には「?」と感じることが多かったのですが、ユニークな視点を持っているという意見が多かったことも事実です。書籍や新聞並みのクオリティでないからと罵倒するだけでなく、生煮えだけれどユニークな視点を持つ料理が出されてくることを楽しんで、逆に生煮えの素材を追加してしまうぐらいの態度でも良いのではないでしょうか。
・・・ということで、とにかく POLAR BEAR BLOG は1歳を迎えました。この1年あっという間でしたので、ふと気づいたら2年、5年、10年・・・とずっと続けられるブログにできたらいいなと感じています。来月以降はエントリのペースを落とそうと考えているのですが、ぜひ今後ともよろしくお願いします。
最近のコメント